フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (1)
Courtesy Of LAT/Formula E

フォーミュラE、2023年導入の次世代「Gen3」ティーザーを初公開…最高速度は320km/h

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フォーミュラEと国際自動車連盟(FIA)は11月29日、来年1月の開幕に向けたプレシーズンテストが行われているバレンシアで、2023年のシーズン9より導入される第3世代のオールエレクトリックレーシングカー「Gen3」のディザー画像を初公開した。

また、チーム代表やドライバーを始めとする限られた主要関係者に対しては秘密裏にプロトタイプカーが公開された。あくまでもディザーという事でディティールは分からないが、現行Gen2とは異なり4輪全てが完全にオープン・ホイール化されているように見える。

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (3)Courtesy Of LAT/Formula E

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (3)

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (2)Courtesy Of LAT/Formula E

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (2)

新しくフロント側にもパワートレインが追加される事で、Gen3は現行の2倍以上となる計600kW(リア:350kW、フロント:250kW)のエネルギー回生能力を備える。これによりリアの油圧ブレーキは不要となり、レース中に使用されるエネルギーの少なくとも40%は回生ブレーキによって生成される。

また、350kw(470馬力)のモーターにより最高速度320km/hを実現。Gen2は280km/hであり、遂に大台を突破する事になる。具体的な数値は公開されていないが軽量化、小型化されたとの事で、より速く、より機敏なホイール・トゥ・ホイールが期待される。

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (1)Courtesy Of LAT/Formula E

フォーミュラE選手権が2023年に導入するGen3のディザー画像 (1)

更に、マシン及び関連部品は持続可能な方法で生産・廃棄される。

カーボンファイバー製の破損部品はすべて他用途に再利用可能な新しい繊維にリサイクルされ、タイヤの26%は持続可能な素材で製造される。各サプライヤーは2023年のシーズン開始を前にFIA環境認定を取得しなければならない。

フォーミュラEのジェイミー・ライグルCEOはGen3の設計コンセプトについて「高性能、効率性、持続可能性を妥協なく共存させる。それが可能である事を実証する事を目指した」と説明した。

Gen3マシンの納入は2022年春が予定されている。