FIAレースディレクターを務めるマイケル・マシ、2020年10月22日F1ポルトガルGPの舞台アルガルベ・サーキットにて
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

元F1ディレクターのマイケル・マシ「誇らしく思う」新たな職務でモータースポーツ界に復帰

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元F1レースディレクターのマイケル・マシが、母国オーストラリアを中心に開催されている国際自動車連盟(FIA)公認シリーズ、スーパーカーズ選手権の独立委員長に就任する事が9月1日(木)に正式発表された。

2021年のF1最終アブダビGPで起きたモータースポーツ史上最大級の論争に巻き込まれたマイケル・マシは今年2月にその職を追われ、殺害予告を受けるなど心身ともに疲労。7月にFIAを去った

数週間前、スーパーカーズ選手権での職務復帰の噂についてマイケル・マシは、世界中からオファーが殺到しており性急に決断を下すつもりはないと主張していたが、今年の6月30日を以て委員長の職を退いたニール・クロンプトンの後任として9月1日より、かつての職場で職務復帰を果たす事が正式決定した。

スーパーカーズ選手権のシェーン・ハワードCEOは「委員会議長は、独立した立場での強力かつ強固な指導者でなければならず、委員会及びそのプロセスを管理し、必要に応じて妥協案をまとめるなど優れたコミュニケーション能力が必要だ」として、「委員会がマイケルを重要なポジションに任命した事を喜ばしく思う」と語った。

就任初戦は2019年以降としてはニュージーランドでの初のレースとなる9月9~11日のITMオークランド・スーパースプリントとなる予定で、マイケル・マシは2023年に控えるGen3時代への移行に精力を注いでいく事になる。

「私はこの役割を、Gen3シボレー・カマロとフォード・マスタングの導入によってスーパーカーズ選手権を新時代へと導くためにニールと委員会が行ってきた素晴らしい仕事を継続するものだと考えている」とマイケル・マシ。

「この役割に任命された事を本当に誇らしく思っている。チーム、パートナー、スポンサー、そして何よりもファンにとって、このスポーツの未来がエキサイティングなものとなるよう、利害関係者たちと協力していくことを楽しみにしている」

マイケル・マシはF1転向前、ラリー・オーストラリアを経て当時V8スーパーカーと呼ばれていた豪ツーリングカー選手権にコンサルタントとして関与し、2016年から2018年末にかけて副レースディレクターを務めた。

その後、チャーリー・ホワイティングの補佐役として学んだ後、開幕直前に急逝したホワイティングに代わって2019年のF1第1戦オーストラリアGPで同職代理を務め、同年4月にF1レースディレクターに就任した。