ランド・ノリスがFIAアワードで物議の発言撤回…フェルスタッペンへの敬意を強調
2024年12月13日、ルワンダで開催された国際自動車連盟(FIA)アワードにおいて、ランド・ノリス(マクラーレン)は先月のサンパウロGP後に口にしたマックス・フェルスタッペン(レッドブル)に関する物議を醸したコメントを撤回し、その偉業を称えた。
表彰式でF1のステファノ・ドメニカリCEOからドライバーズ・ランキング2位のトロフィーを受け取った後、ノリスは何よりも先に、「まず最初に、すべては運で才能によるものじゃないなんて言った、あの時のコメントを撤回したい」と語った。
ブラジルでのレースをポールポジションからスタートしたノリスは、30周目のセーフティーカー導入のタイミングでタイヤを交換。一方、アルピーヌ勢とフェルスタッペンはステイアウトしてトップ3に浮上し、赤旗中断を機にタイムロスなく新しいタイヤに履き替えることに成功した。
このアドバンテージを活かし、レース再開後、フェルスタッペンはエステバン・オコンを抜いてトップチェッカーを受けた。ピエール・ガスリーは3位でフィニッシュし、表彰台を確保した。
ドライバーズタイトルを争うノリスにとって、フェルスタッペンが17番グリッドに留まったこの日のレースは、逆転の可能性を広げる絶好の機会となるはずだった。しかし結果的にポイント差は62に拡大。逆転タイトルの望みはほとんど絶望的な状況となった。
レース後、ノリスは「ギャンブルに出たことで、彼らは幸運を手にした。これは才能じゃない。単なる運だ」とコメント。この日のレースで勝敗を分けた要因は、赤旗下で自由にタイヤを交換できる現行ルールであり、実力によるものではないと主張した。
表彰式でのノリスの発言は、サンパウロGP後のコメントを訂正し、フェルスタッペンに対する敬意を表すものだった。
「マックス、おめでとう。今年彼が成し遂げたこと、そしてブラジルでの走りは本当に素晴らしかった。彼と直接戦う立場にあったからこそ、それを認めざるを得ない。僕も全力を尽くしたけど、今年は力及ばなかった」とノリスは壇上で語った。
さらに、シーズンを振り返り次のように述べた。
「それでも、マックスに次ぐ2位でシーズンを終えられたことには満足している部分もある。それ自体が大きな成果だと思うからね」
また、自身の成長に触れ、来シーズンへの意気込みを示した。
「今年は僕にとって素晴らしいシーズンだった。多くの成果を挙げることができたし、大きく成長できたけど、まだ足りない部分があることも分かっている。来年を楽しみにしている。今年と同じように全力で挑みたい」