スクーデリア・フェラーリ、2019年の新車「SF90」を正式発表…装いを新たに王座奪還へ
F1世界選手権に参戦するスクーデリア・フェラーリは2月15日、本拠地フィオラノ・サーキットでローンチイベントを開催し、同社最新型パワーユニット「Ferrari 064」を搭載する2019シーズンのF1マシン「SF90」を正式発表した。
フェラーリは昨年のシャシーを「SF71H」と命名。順当にいけば2019年のF1マシンは「SF72H」と呼ばれるはずであったが、チーム創立90周年を記念して「SF90」の名が与えられた。スクーデリアは、1929年にアルファロメオのセミワークスチームとして、エンツォ・フェラーリによって創設された。
フィリップモリスが推し進める「Mission Winnow」プロジェクトの開始によって、エンジンカバーやリアウイングのメインプレートには同社を連想させるバーコード調のグラフィックがブラックで配され、昨季よりもホワイトの面積が減少。装いを新たにした。
イベントは故セルジオ・マルキオンネの後任として、新しくフェラーリの会長兼CEOに就任したルイス・カミレッリのスピーチからスタート。「この車は今シーズンのレギュレーションに対応した最新の技術を用いており、マラネッロが持てる全ての才能と膨大な仕事を組み合わせた産物だ」と力強く述べた。
2008年のコンストラクターズを最後に、タイトルから遠ざかっているフェラーリは今年、V6ハイブリッド時代に圧倒的な強さを誇るメルセデスAMGから王座を奪還すべく、ドライバーラインナップを含めて体制を一新。マウリツィオ・アリバベーネに代えて、技術部門率いていたマッティア・ビノットを新チーム代表とした。
フェラーリはこれまでシルバーアローよりも低い予算でF1チームを運営。昨年は日本円にして25億円ほど低い540億円というバジェッドでチャンピオンシップ2位を獲得した。ルイス・カミレッリ会長は、2019年の投資額を増加する計画がある事を明かしており、マラネッロは新たなデザインを纏ったSF90で王座奪還を目指す。
フェラーリ新車「SF90」画像ギャラリー
コックピット保護デバイス「ヘイロー」やエンジンカバー後部、サイドポッドやエンドプレートの内側が黒くペイントされるなど、昨季「SF71H」とは異なり白の配色が大幅に減少している。