フィルミングデーを利用してモンツァ・サーキットを走行するスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール、2022年5月13日
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フェラーリ、F1スペインでのアップグレード投入を前にモンツァでフィルミングデーを完了

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今季初の大型アップグレードが投入されるとみられるF1スペインGPを前に、スクーデリア・フェラーリがフィルミングデーを利用して地元イタリアのモンツァ・サーキットでテストを行った。

走行は完全非公開の下で行われ、シャルル・ルクレールがF1-75のステアリングを握った。規定で許される上限100km、17周を走行し、カタロニア・サーキットでの週末に向けてデータを収集したものとみられる。

近年のF1では現行車両での走行が厳しく制限されているが、競技規定は年2回を上限としてプロモーション・撮影目的での現行車両での走行を認めており、ピレリが製造するデモ用特殊タイヤを装着の上、100kmの距離を上限としてマシンを走らせる事ができる。

フェラーリはプレシーズンテスト前にバルセロナ・サーキットでフィルミングデーを消化しており、これで年間2回の走行枠を使い切った事になる。

ウクライナ開戦を経てF1-75からは、ロシアの首都モスクワに拠点を置くコンピュータセキュリティ会社、カスペルスキーのロゴが取り外された。故にプロモーション用の映像を取り直す必要があった事は確かだが、次戦でのアップグレード投入を前にした戦略的な取り組みの一環とみられている。

マラネロのテクニカルチームはレッドブルがコンマ数秒先行しているとみており、バルセロナで今季初となる大規模なアップグレードを計画している。空力効率の改善に加えて2~3kgの軽量化が施される見通しで、塗装表面のクリアコートまでをも取り除く可能性が指摘されている。

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