マイアミ・インターナショナル・オートドロームのバックストレートを立ち上がるレッドブルRB18、2022年5月7日F1マイアミGP予選にて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

2022 F1マイアミ《予選》最高速とセクター別ベスト:レッドブルの直線速度はどの位フェラーリより速いのか?

  • Published:

レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表はRB18の高いトップスピードがレースでの逆転の後押しになるはずだと楽観視しているが、フェラーリとレッドブルの最高速にはどの位の差があるのだろうか?
2022年5月7日に行われた2022年シーズンのFIA-F1世界選手権第5戦マイアミGP予選における各計測地点でのドライバー別トップスピード並びにセクターベストタイムを以下にまとめる。
マイアミ・インターナショナル・オートドロームではフィニッシュラインの他に、以下の3箇所でトップスピードが記録される。中間地点1・2の2箇所は低速からの立ち上がり区間であるため、注目すべきはフィニッシュラインとスピートトラップだ。

  • 中間地点1:ターン8の110m先
  • 中間地点2:ターン16の70m先
  • スピードトラップ:ターン17の150m手前

マイアミ・インターナショナル・オートドローム(F1マイアミGP)のコースレイアウト図とDRSゾーン

予選ではシャルル・ルクレールが今季3度目のポールポジションを獲得し、2番手にカルロス・サインツと、フェラーリがフロントローを独占。2列目3番手にはマックス・フェルスタッペン、4番手にはセルジオ・ペレスと、レッドブル勢が続いた。

トップスピードはエンジン馬力やスリップストリームの有無の他、計測地点前のコーナーの種類やトラクション性能、ダウンフォースレベルや車体の空気抵抗といった様々な要素で上下する。

予選を終えてトップ3撮影に臨むフェラーリのカルロス・サインツとシャルル・ルクレール、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、2022年5月7日F1マイアミGPCourtesy Of Red Bull Content Pool

予選を終えてトップ3撮影に臨むフェラーリのカルロス・サインツとシャルル・ルクレール、レッドブルのマックス・フェルスタッペン、2022年5月7日F1マイアミGP

セクター別ベストタイム

セクター1は予選2番手のサインツ、セクター2はポールシッターのルクレール、そしてセクター3は4番手につけたペレスが最速を刻んだ。

Pos Sector 1 Sector 2 Sector 3
Driver Time Driver Time Driver Time
1 C.サインツSAI 29.278 C.ルクレールLEC 33.831 S.ペレスPER 25.352
2 C.ルクレールLEC 29.441 M.フェルスタッペンVER 33.955 C.ルクレールLEC 25.419
3 M.フェルスタッペンVER 29.546 S.ペレスPER 34.012 L.ハミルトンHAM 25.465
4 L.ハミルトンHAM 29.591 C.サインツSAI 34.017 M.フェルスタッペンVER 25.468
5 S.ペレスPER 29.635 L.ノリスNOR 34.057 L.ストロールSTR 25.527
6 L.ノリスNOR 29.704 V.ボッタスBOT 34.074 K.マグヌッセンMAG 25.533
7 F.アロンソALO 29.773 P.ガスリーGAS 34.201 P.ガスリーGAS 25.537
8 G.ラッセルRUS 29.799 角田裕毅TSU 34.286 C.サインツSAI 25.539
9 V.ボッタスBOT 29.833 L.ハミルトンHAM 34.29 V.ボッタスBOT 25.542
10 D.リカルドRIC 29.834 S.ベッテルVET 34.324 S.ベッテルVET 25.577
11 P.ガスリーGAS 29.907 L.ストロールSTR 34.357 角田裕毅TSU 25.65
12 M.シューマッハMSC 29.972 F.アロンソALO 34.413 N.ラティフィLAT 25.717
13 角田裕毅TSU 29.975 D.リカルドRIC 34.501 G.ラッセルRUS 25.728
14 L.ストロールSTR 30.112 G.ラッセルRUS 34.514 F.アロンソALO 25.728
15 S.ベッテルVET 30.193 周冠宇ZHO 34.531 A.アルボンALB 25.74
16 A.アルボンALB 30.349 M.シューマッハMSC 34.532 M.シューマッハMSC 25.771
17 周冠宇ZHO 30.43 A.アルボンALB 34.81 L.ノリスNOR 25.811
18 K.マグヌッセンMAG 30.523 N.ラティフィLAT 34.834 D.リカルドRIC 25.933
19 N.ラティフィLAT 30.651 K.マグヌッセンMAG 34.919 周冠宇ZHO 26.021

速度ランキング

スピードトラップ

高架下から続くバックストレート終端で計測されるスピートトラップでは、あいも変わらずホンダF1パワーユニット技術を搭載するレッドブルの2台が1-2を占拠した。
トップに立ったペレスは時速334.6kmと、フェラーリ最上位の13番手ルクレールより9km/hも速かった。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル 334.6
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル 334.3
3 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 330.2
4 ピエール・ガスリー アルファタウリ 327.9
5 角田裕毅 アルファタウリ 327.5
6 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 327.4
7 ルイス・ハミルトン メルセデス 327
8 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 326.7
9 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 326.5
10 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 326.5
11 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 326.4
12 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 326
13 シャルル・ルクレール フェラーリ 325.6
14 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 325.5
15 ジョージ・ラッセル メルセデス 325
16 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 324.3
17 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 323.5
18 カルロス・サインツ フェラーリ 323
19 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 322

フィニッシュライン

6速240km/hの最終コーナーから立ち上がった先にあるフィニッシュラインでの計測でもレッドブルRB18がトップを独占した。フェラーリはここでも14番手と下位に沈んだ。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル 289.7
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル 289.3
3 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 288.8
4 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 288.6
5 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 288.6
6 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 288.3
7 ピエール・ガスリー アルファタウリ 288
8 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 287.7
9 ルイス・ハミルトン メルセデス 287.6
10 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 287.2
11 ジョージ・ラッセル メルセデス 287
12 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 286.9
13 角田裕毅 アルファタウリ 286.7
14 シャルル・ルクレール フェラーリ 286.3
15 カルロス・サインツ フェラーリ 286.1
16 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 285.4
17 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 284.9
18 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 284.6
19 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 284.5

中間地点1

時速120kmの低速ターン8の110m先での計測では、サインツがトップに立ち、アルファロメオとアストンマーチンがこれに続いた。

Pos Driver Team km/h
1 カルロス・サインツ フェラーリ 225.8
2 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 225.4
3 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 224.9
4 シャルル・ルクレール フェラーリ 224.8
5 ルイス・ハミルトン メルセデス 223.9
6 マックス・フェルスタッペン レッドブル 223.9
7 ピエール・ガスリー アルファタウリ 223.8
8 セルジオ・ペレス レッドブル 223.2
9 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 223.1
10 角田裕毅 アルファタウリ 223
11 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 222.4
12 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 222.2
13 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 221.9
14 ジョージ・ラッセル メルセデス 221.6
15 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 221.4
16 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 221.2
17 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 220.4
18 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 220.4
19 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 220

中間地点2

直角の左ハンドラー、高架下のターン16の70m先での計測では、サインツに代わって同じく低速優位のフェラーリF1-75を駆るルクレールがトップに立った。アルファロメオがこれに続く並びも中間地点1と変わらない。

Pos Driver Team km/h
1 シャルル・ルクレール フェラーリ 194.9
2 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 194.7
3 ルイス・ハミルトン メルセデス 192.9
4 カルロス・サインツ フェラーリ 192.8
5 ピエール・ガスリー アルファタウリ 192.7
6 セバスチャン・ベッテル アストンマーチン・メルセデス 192.6
7 セルジオ・ペレス レッドブル 192.5
8 マックス・フェルスタッペン レッドブル 192.4
9 ジョージ・ラッセル メルセデス 192.3
10 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 192.1
11 角田裕毅 アルファタウリ 191.8
12 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 191.8
13 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 191.6
14 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 191.5
15 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 191.3
16 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 191.1
17 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 190.9
18 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 190.2
19 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 189.8

F1マイアミGP特集