F1、ピットレーンでの停車を禁止…サンパウロで新ルール導入
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国際自動車連盟(FIA)はF1第21戦サンパウロGPで新たなルールを導入し、他車に対する走行妨害を防ぐべくドライバーがピットレーンで停車する事を禁止する。
F1レースディレクターを務めるニールス・ヴィティヒはインテルラゴスでの週末に先立ち、F1競技規定を変更せず、その解釈を変える事でルールを変更した。
ブラジルでのレースウィークに関する決まり事を定めたイベントノートには「F1競技規定第33条4項によると、ドライバーは不必要に低速走行してはならないとされるが、これにはピットレーンのファストレーンでクルマを止めることも含まれる」と記された。
前戦メキシコGP予選ではピットレーン出口で停止、または出口付近を低速で走行したとしてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)とジョージ・ラッセル(メルセデス)、フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が召喚された。
一件についてスチュワードは「SC2とSC1の間の指定ラップタイムに関わる直接的な結果」として発生したとして、ドライバーがピットレーンの先頭で停止したのは、コース上での混雑を避けるべく「前走車両とのギャップ」を作ろうとしたためとの見解を示し、お咎めなしとした。
また、指定ラップタイムより速い速度でコースを周回する事が義務付けられている一方、ピット出口で不必要に停止することを避けなければならなかったとして、ドライバーに「相反する要件」が課されていた点を指摘し、「ピット出口の件に関しては、より良い解決策が見出されることが望ましい」と付け加えた。
単にピットレーンでの停止を禁止しても問題の根本的な解決には至らない。そこでヴィティヒはイベントノートに次の一文を書き加えた。
「シュートアウトと予選でドライバーは、ピット出口ライトとSC2ラインの間でギャップを作ることができる。これを希望するドライバーは、他のドライバーがピット出口走路の右側から追い越せるよう、できるだけ左側を走らなければならない」
サンパウロGPでも2つのセーフティーカー(SC)ライン間の最大タイムが指定される予定で、FP1を経て具体的なラップタイムがアナウンスされる。