
F1ラスベガスGP決勝展望:角田降格後のグリッド・揺れるタイヤ戦略・一抹の不安を残す天気
日本時間11月23日(日)13時にスタートが予定されている2025年F1第22戦ラスベガスGPの決勝レース。ここでは、スターティンググリッド、予選結果からの変更点、そして予想されるタイヤ戦略と天候状況について整理する。
グリッド:全車予選順へ
タイヤ内圧の誤設定が響き、予選19番手と沈んだ角田裕毅は、パルクフェルメ下で6基目のICE(内燃エンジン)を含むパワーユニット一式を投入。さらにサスペンションのセットアップを変更し、リアウイングも別仕様に交換したことで、ピットレーンスタートを命じられた。
この結果、予選で衝撃的な最下位に終わったルイス・ハミルトン(フェラーリ)は、最後尾ではなく19番グリッドに着くこととなった。
以下、各ドライバーの予選結果からの変動も併せて正式スターティンググリッドを記す。
| Pos | Driver | Team | Qualifying |
|---|---|---|---|
| 1 | L.ノリス | マクラーレン | 1(-) |
| 2 | M.フェルスタッペン | レッドブル | 2(-) |
| 3 | C.サインツ | ウィリアムズ | 3(-) |
| 4 | G.ラッセル | メルセデス | 4(-) |
| 5 | O.ピアストリ | マクラーレン | 5(-) |
| 6 | L.ローソン | レーシングブルズ | 6(-) |
| 7 | F.アロンソ | アストンマーチン | 7(-) |
| 8 | I.ハジャー | レーシングブルズ | 8(-) |
| 9 | C.ルクレール | フェラーリ | 9(-) |
| 10 | P.ガスリー | アルピーヌ | 10(-) |
| 11 | N.ヒュルケンベルグ | ザウバー | 11(-) |
| 12 | L.ストロール | アストンマーチン | 12(-) |
| 13 | E.オコン | ハース | 13(-) |
| 14 | O.ベアマン | ハース | 14(-) |
| 15 | F.コラピント | アルピーヌ | 15(-) |
| 16 | A.アルボン | ウィリアムズ | 16(-) |
| 17 | A.K.アントネッリ | メルセデス | 17(-) |
| 18 | G.ボルトレート | ザウバー | 18(-) |
| 19 | L.ハミルトン | フェラーリ | 20(+1) |
| 20 | 角田裕毅 | レッドブル | 19(-1) |
レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで完全生配信・生中継される。
タイヤ戦略:1ストップが最速ではあるが…
2024年のラスベガスGPでは、20台すべてがハードを2セット温存し、「ミディアム→ハード→ハード」の2ストップが主流になった。入賞者で唯一異なる戦略に踏み切ったのはセルジオ・ペレスで、「ハード→ミディアム→ハード」の順で走り、15番手から10位まで順位を上げた。
Courtesy Of Pirelli & C. S.p.A.
2024年F1ラスベガスGP決勝レースのドライバー別タイヤ戦略、2024年11月23日(土)F1ラスベガスGP
一方で、今回ピレリは「ミディアム→ハード」の1ストップを理論上の最速と見ており、推奨ピットウインドウを「20〜26周目」としている。ただ、ミディアムはグレイニングの兆候が強く、序盤数周は慎重な扱いが求められる。とはいえ、レース展開がそれを許さない場面もあり得る。
ハードを2セット残している場合は、「ミディアム→ハード→ハード」の2ストップも視野に入る。交換のタイミングは12〜18周目と27〜33周目あたりだ。後述の”ミディアム2セット温存勢”を除く全17台がこのプランを採用する余地がある。序盤のペースが速ければ、上記の1ストップより有効に機能するだろう。
ソフトを使う場合は必然的に2ストップとなるが、ピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「確認された高いレベルのグレイニングを考えると、明日のレース戦略としてソフトを有効に使うのはかなり難しい」と警鐘を鳴らす。
また、変則的な戦略としては、「ミディアム→ハード→ミディアム」というアグレッシブな選択肢もある。フェルナンド・アロンソ(7番手)、ニコ・ヒュルケンベルグ(11番手)、ガブリエル・ボルトレート(18番手)の3台は、ミディアムを2セット温存しており、この戦略を採る余地がある。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
フリー走行2でレッドブルRB21を駆る角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年11月20日(木) F1ラスベガスGP(ラスベガス市街地コース)
さらに、最後列からの追い上げが求められる角田裕毅(レッドブル)やルイス・ハミルトン(フェラーリ)らが大胆な逆転を狙うのであれば、「ソフト→ミディアム→ソフト」の2ストップも考えられる。序盤に順位を上げて早々にピットイン。アンダーカットでさらに順位を上げつつ、クリーンエア下でペースを引き上げ、最後に短い攻撃的なスティントを重ねるプランだ。ただし、展開が噛み合わなければ一気に崩れる危険がある。
とは言え、これらの戦略案は普段以上に机上の空論に過ぎず、各チームは限られた材料で判断を迫られることになる。というのも、FP1は気温が低く路面状況も荒れており参考にならず、FP2は2度の赤旗に翻弄され、FP3はウェットとなっため、ドライ路面でのロングランデータがないに等しいからだ。
気になる天気:ドライ濃厚も
決勝が始まる現地時間20時の降水確率は10%で、その後は0%まで下がる見込みだ。ただし、スタート1時間前は30%とやや高く、インターミディエイトで始まり、途中でスリックへ履き替える流れも否定できない。
一方で、気温は15℃前後が予想されており、週末でもっとも暖かいコンディションとなりそうだ。