夕暮れ時のヤス・マリーナ・サーキットを走行するバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、2023年11月24日(金) F1アブダビGP FP2
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

F1アブダビGP決勝:最速タイヤ戦略とグリッド、気になる天気

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ヤス・マリーナ・サーキットを舞台として、2023 FIA-F1世界選手権最終第23戦アブダビGPの決勝レースが11月26日(土)夜22時にスタートを迎える。スターティング・グリッドと予想される最速タイヤ戦略、気になる天気を見ていこう。

スターティング・グリッド

オスカー・ピアストリ(マクラーレン)が降格ペナルティを逃れた事で、最終戦のグリッドは予選結果と同じ並びになる見通しだ。

フロントロウに並ぶのは前戦ラスベガスGP同様、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)とシャルル・ルクレール(フェラーリ)だ。

2列目以降にはマクラーレン勢とジョージ・ラッセル(メルセデス)が控える。初日FP2が2度の赤旗により大きく損なわれたためロングランは未知数だが、限られたデータ上ではレッドブルにさほど大きなアドバンテージはない。

フェルスタッペンはシーズン最多優勝記録を19勝に伸ばし、セバスチャン・ベッテルを超える歴代3位のキャリア54勝目を達成できるだろうか。

恩師フランツ・トストの引退レースに華を添えたいとする角田裕毅は今季最上の6番グリッドに着く。7点差でコンストラクターズ選手権をリードするウィリアムズを打ち負かした場合、アルファタウリの懐に入る分配金は15億円ほど上乗せされる。

以下は暫定スターティンググリッド。決勝直前に発表される正式版との差異が発生した場合は更新される。

Pos No Driver Team Qualifying
1 1 M.フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1(-)
2 16 C.ルクレール フェラーリ 2(-)
3 81 O.ピアストリ マクラーレン・メルセデス 3(-)
4 63 G.ラッセル メルセデス 4(-)
5 4 L.ノリス マクラーレン・メルセデス 5(-)
6 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 6(-)
7 14 F.アロンソ アストンマーチン・メルセデス 7(-)
8 27 N.ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 8(-)
9 11 S.ペレス レッドブル・ホンダRBPT 9(-)
10 10 P.ガスリー アルピーヌ・ルノー 10(-)
11 44 L.ハミルトン メルセデス 11(-)
12 31 E.オコン アルピーヌ・ルノー 12(-)
13 18 L.ストロール アストンマーチン・メルセデス 13(-)
14 23 A.アルボン ウィリアムズ・メルセデス 14(-)
15 3 D.リカルド アルファタウリ・ホンダRBPT 15(-)
16 55 C.サインツ フェラーリ 16(-)
17 20 K.マグヌッセン ハース・フェラーリ 17(-)
18 77 V.ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 18(-)
19 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 19(-)
20 2 L.サージャント ウィリアムズ・メルセデス RT

想定されるタイヤ戦略

最速のタイヤ戦略についてピレリのモータースポーツ部門を率いるマリオ・イゾラは「最初のスティントをミディアムで走り、その後、ハードに履き替える1ストッパーが理論上最も速い」と説明する。

「明日のレースに向けて、ほぼすべてのチームがハードタイヤを2セット温存するという決断を下した。これはC3(ハード)がレースで有力なコンパウンドであることの表れだ」

「C4(ミディアム)、C3、C3と繋ぐ2ストップは、レース全体のタイムという点では(1ストッパーと比べて)それほど離れているわけではない。特にレース後半で(セーフティーカーが導入されるなどして)ニュートラルになった場合には有効な選択肢となり得る」

「クルマが軽くなったレース終盤に、中古のハードを履くのではなく、ソフトタイヤのグリップ的アドバンテージを利用するという賭けに出る者がいない限り、C5(ソフト)が活躍するとは考えにくい」

ちなみに昨年のアブダビGPのトップ2フィニッシャー(フェルスタッペンとルクレール)はいずれも1ストップで、入賞者の内の6名は2ストッパーを採用した。

気になる天気は…

レースが始まる日曜の現地17時は晴れの予報で、気温は28℃と、予選開始時とほぼ同じコンディションになる見通しだ。

降水確率は0%と、雨が降るリスクはなく、チェッカーフラッグが振られる頃には気温が2度ほど低下する予想となっている。

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