2026年F1開幕戦で新スタート手順を導入。MGU-H廃止に伴い発進前に5秒待機、ターン1までSM使用を禁止

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国際自動車連盟(FIA)のF1レースディレクター、ルイ・マルケスは、2026年F1開幕戦オーストラリアGPに向けて、プレシーズンテストで検証を行った新たなスタート手順を導入する事を決定した。

今回の変更では、通常のスタートライト手順が始まる前にグリッド上で5秒間の待機時間が設けられる。また、スタート直後のストレートモード(SM)の使用にも制限が加えられる。

MGU-H廃止でスタート難易度が上昇

2025年シーズン限りでパワーユニットのMGU-Hが廃止された事に伴い、ドライバーは、これまでのように発進時に電動システムでターボラグを補うことができなくなり、ICE(内燃エンジン)のみで十分なターボ過給圧を確保しなければならなくなった。

その結果、発進時の各車の加速差がこれまで以上に広がる可能性が浮上した。状況によってはアンチストールに入る危険もある。特に影響を受けやすいのはグリッド後方のマシンだ。構造上、グリッド整列からスタートまでの時間が短く、十分な過給圧を高められない可能性がある。

実際、バーレーンで行われたプレシーズンテストでは、スタート練習で各車の発進状況に大きなばらつきが見られ、複数のドライバーがスタートに苦戦する場面が確認された。

スタート前に5秒間の待機時間

新しいスタート手順では、フォーメーションラップ後に全車がグリッドへ整列したあと、従来のスタートライト手順が始まる前に5秒間の待機時間が設けられる。

この間、スターティンググリッドのライトパネルが5秒間にわたって青色で点滅する。ドライバーはこのタイミングからエンジンを空ぶかしし、ターボ過給圧を高める作業を始めることができる。

なお最終的なスタートのタイミングは、従来と同様にランダムで決定される。

ストレートモードの使用はターン1まで禁止

安全対策としてFIAは、スタート直後のストレートモードの使用にも制限を設けた。

前後ウイングのフラップを水平に寝かせ、空気抵抗を減らすこの機能は、アルバート・パーク・サーキットではターン1を通過するまで使用が禁止される。

ダウンフォースを大きく失った状態で22台が密集しながらスタートを迎えると、接触など危険な状況が発生するリスクが高まるためだ。

フェラーリ優位性減少か

待機時間の追加は、フェラーリにとって不満が残る内容かもしれない。昨年、スポーツ諮問委員会がF1コミッションにスタート手順を遅らせる改定案を提出した際、フェラーリは反対したと伝えられている。

というのも、フェラーリはこの問題を以前から提起していたものの、ライバルチームに退けられた経緯があるためだ。そこで同チームは、短時間でも十分な過給圧を確保できるよう小型ターボを採用したされる。

実際、バーレーンのスタート練習では、他チームがターボの立ち上げ手順の調整に苦労するなか、ハースを含むフェラーリPU勢は安定した鋭い発進を見せていた。

新たな技術レギュレーションの下、22台が初めて同時に並ぶオーストリアGPの決勝スタートは、今週末の大きな見どころの一つになりそうだ。

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