レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とホンダの山本雅史MS部長copyright Getty Images / Red Bull Content Pool

マクラーレンの二の舞を踏む事はない、とレッドブル…ホンダエンジン優先で来季F1マシン「RB15」を開発

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2018シーズンも終わり、ファクトリーが怒涛の開発フェーズに追われるウィンターブレイクが訪れた。レッドブル・レーシングのチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、”マクラーレン・ホンダの失敗”の二の舞を踏むことがないように、エンジンを優先するアプローチでマシン開発を進めている事を明かした。

「我々は、マクラーレンとは正反対のアプローチを取っている。ホンダに対しては、”出来る限り最高のエンジンを作ってくれ。その上で必要なラジエーターのサイズを教えてくれたら、我々がそれに合わせるから”、と伝え続けているんだ」

マクラーレンにエンジンを供給する形で2015年にF1に復帰したホンダは、その初年度に非常にアグレッシブなパッケージを用意した。可能な限り最小化されたそのパワーユニットは、車体側の開発の自由度を確保するためにデザインされており、”サイズゼロ”と呼ばれていた。

だが、このコンセプトはホンダが主導したものではなく、マクラーレンからの要望に応じて作られたものであった。ご存知の通り、「ホンダRA615H」を搭載した2015シーズンのマクラーレン・ホンダは、フェルナンド・アロンソとジェンソン・バトンという二人の世界王者を擁しながらも、計13回のリタイヤを喫した上に、最高位は第16戦のアメリカGPでの6位。チャンピオンシップでは僅か27点に留まり9位に甘んじる事となった。

ホンダの2015年型F1パワーユニット「RA615H」
ホンダの2015年型F1パワーユニット「RA615H」

この理由の一つには、パワーユニット最小化志向の弊害があった。エンジンの小型化のためにターボチャージャーはVバンクの中に追いやられ、ブースト圧が得られず効率が悪化。これによってシャフトで繋がれたMGU-Hの動作も大きく制限される事となった。吸気系にも無理が発生。DNFを量産した。

当時のレギュレーションでは、無制限のエンジン開発が出来ず、抜本的な解決のためには2017年の規約改正を待つ必要があった。フェラーリやメルセデス、ルノーといったライバルは、その間にも開発を推し進め、各々のパワーユニットを熟成させていった。

ホンダは今年の日本グランプリでスペック3と呼ばれる最新型のパワーユニットを投入。40馬力もの向上を果たしたとも噂されており、既にルノーとの序列を逆転させたとの声も多い。参戦4年目を消化しようというところで、ようやく戦いのスターティンググリッドに着きつつある。

レッドブルは、過去12年間に渡ってパートナシップを組んできたルノーと決別し、来季はホンダ製F1パワーユニットを搭載する。ホーナー代表は、ホンダとトップチームとの差は徐々に縮まっており、来シーズンの開幕には更に性能を上げると信じている。

「彼らの改善は本当に励みになっている。ホンダはメルセデスやフェラーリとの差を毎月確実に詰めているからね。これはF1にとっても良いことだ」