潰えたフェルスタッペンの優勝チャンス、原因のデブリは角田裕毅とガスリーの同士討ちで発生
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マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のF1イギリスGPにおける優勝のチャンスを奪ったフロアのダメージは、角田裕毅とピエール・ガスリーの同士討ちの際に飛散したデブリによるものだった。
英Autosportによるとチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは、レース後の1号車RB18から、11周目に発生したアルファタウリ勢の衝突により脱落したエンドプレートの一部が見つかったと説明した。
曰く、これにより気流が乱れ、約20%のピークダウンフォースが失われていたと言う。フェルスタッペンがハース相手に防戦一方となる程に競争力を奪われた原因はパンクではなく、またリスタート後のシャルル・ルクレール(フェラーリ)との接触によるものでもなかった。
フェルスタッペンは首位を走行中、ターン5のレーシングライン上にあったデブリと衝突した。その直後にパフォーマンスダウンを感じ、パンクが原因と報告した。だが、ピットに入って4輪を交換してなお、状況は改善されなかった。
ホーナーは「要するに11周目に、アルファタウリ同士のインシデントによって発生したデブリにぶつかったというわけだ。つまり彼はアルファタウリの翼端板が刺さった”改良型のフロア”でレースをしていたんだ」と説明した。
同士討ちの件について角田裕毅はレース後「主にチームに謝罪したい」と語った。一方のガスリーは「内々で話し合う必要がある」としている。
優勝のチャンスが失われた事は疑いないが、それでもなお、タイトル争いのライバルであるルクレールが4位に終わった事でポイント差が6点しか縮まらなかったのは、フェルスタッペンにとって不幸中の幸いと言えるだろう。
更にセルジオ・ペレスが2位フィニッシュと大量ポイントを稼いだために、コンストラクター・ランキングでのフェラーリに対する失点も13点に留まった。