アルファタウリ、角田裕毅の動きを問題視「腰を据えて話をする」ガスリーとの接触を受け
角田裕毅とピエール・ガスリーによる同士討ちについてチーム側は、角田裕毅の方に問題があったと考えているようだ。アルファタウリのテクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンはターン3での動きを「避けるべきものだった」と指摘した。
チームメイト同士によるこの接触事故は、F1第10戦イギリスGPの7位争いの最中に起きた。ガスリーはリアウイングを損傷した事でリタイヤを余儀なくされた。角田裕毅は完走したものの、こちらも車体へのダメージでパフォーマンスを失い、ポイント圏外の14位でヘルメットを脱いだ。
更に悪い事に、このインシデントによってコースに脱落した翼端板がラップをリードしていたシニアチームのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)のフロアに刺さった。
20%のピークダウンフォースを失ったフェルスタッペンはリードを奪われミッドフィールドに転落。手負いのマシンに鞭を打ち、辛うじてミック・シューマッハ(ハース)を退け7位でフィニッシュした。
苦戦が続く週末でようやく手にしたダブルポイントのチャンスを失った事に対して、エジントンは失望感を隠さなかった。
「チームとドライバーがクルマのパフォーマンスを最大限に引き出し、ポイントを争える状態に持っていくために懸命に働いてきただけに、ポイント獲得のチャンスを捨ててしまう事になり本当に悔しい」
「チームメイト同士の接触は何の役にも立たない。2台ともが大きなダメージを負ってしまった。1台はリタイアせざるを得なかった。どうする事もできなかった」
後方を走行していた角田裕毅はイン側に飛び込んだ際にリアを滑らせた。前輪を軸に回転するかのように回った車体後部がガスリーを直撃した。
エジントンは「今日のユーキの動きは最善と言えるものではなかった。避けるべきものだった」として角田裕毅の動きを問題視すると共に、「チームとして腰を据えて必要な話し合いをしていくつもりだ」と付け加えた。
「またこれと並行してクルマの修復に取り組み、次のレースに向けて人事を尽くして可能な限り準備を整えていく」
一件についてガスリーは公の場で多くを語る事を避けた。一方の角田裕毅は詳細を見直してみる必要があるとしながらも、自身のミスと認めてチームに謝罪した。
レッドブル系チームにとっての母国レースとなる次戦オーストラリアGPの開幕は5日後に控える。