上海インターナショナル・サーキットのホームストレートとグランドスタンド、F1中国GP
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F1、新型コロナウイルスの影響で4月の中国GPを延期…近日中に発表

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新型コロナウイルスの拡大を受け、4月19日に上海インターナショナル・サーキットで予定されていたF1世界選手権第4戦中国GPの延期が、近日中にも発表される見通しとなった。

F1のスポーティング・ディレクターを務めるロス・ブラウンは新型肺炎によるレース計画の変更について、当初の予定通りに開催できない場合は、シーズン後半の日程を調整して延期を検討するとしていた。

10日付の厚生労働省の発表によると、中国国内での新型コロナウイルスによる感染者数は40,171名、死傷者は908名に到達。日を追う毎に状況は悪化している。F1グランプリが最後に延期されたのは2011年の事で、大規模な反政府デモを主とした「アラブの春」の影響を受け、バーレーンGPが3月から10月へと延期された。その後、最終的に中止が発表された。

中国国内では既に、3月中旬に南京で開催予定であった世界室内選手権や、2月上旬に杭州で予定されていたアジア室内選手権のほか、3月21日のフォーミュラE選手権三亜ePrixなどの多くのスポーツイベントが、中止または延期に追い込まれている。

このような状況を受け、上海スポーツ連盟は2月3日に各スポーツ団体に対して、新型コロナウイルスの感染拡大を効果的に防止・抑制するためのガイドラインを発表。その中で、流行が収束するまで一切のスポーツイベントを中止する事を勧告し、事実上の禁止宣言がなされた。

F1と並び開催が懸念されているビッグイベントが東京オリンピックだ。情報筋によると五輪主催者はコロナウイルスの蔓延を受けて、今年7月から8月にかけて開催される大会への影響について「深刻に懸念している」と述べているという。

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