F1参戦250戦目を祝って記念撮影を行うスクーデリア・トロロッソ、2019年F1中国GPにて
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トロロッソ、F1参戦250戦目の記念レース「アルボンの好走に感銘」F1中国GP《決勝》

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14日(日)に行われたF1第3戦中国GP決勝レースを終えて、スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表と、テクニカル・ディレクターを務めるジョディ・エジントンがレース内容と週末を振り返った。

ファエンツァのチームにとっては、スコット・スピードとヴィタントニオ・リウッツィを起用して臨んだ2006年の開幕バーレーンGPから数えて250戦目の節目のレース。ピットレーンスタートのアレックス・アルボンは、オーバーテイクを重ねて徐々に順位を上げ、ハースのロマン・グロージャンの追撃を交わして見事10位を飾った。

11番グリッドのダニール・クビアトは、1周目のターン6でマクラーレンのカルロス・サインツと接触。その弾みでランド・ノリスとも接触し、マシンにダメージを負ってしまった。インシデントの責任を問われたクビアトはドライブスルーペナルティー。最終的にリタイアを選択した。

トロロッソ:F1中国GP決勝を終えて

フランツ・トストチーム代表

今週末のパッケージは最初の段階から非常に競争力が高かった。中団グループの中で真っ向勝負出来るだけのパフォーマンスがあったため、良い結果を期待して予選に挑んだ。残念ながら、アレックスはFP3終盤にクラッシュしてしまい、マシンに相当のダメージを受けてしまった。そのため、モノコックを交換してイチからマシンを組み立てざるを得ず、ピットレーンからのスタートを強いられた。

にもかかわらず決勝では見事なバトルを見せ、幾度となくライバルをオーバーテイクし、ポイント圏内の10位でフィニッシュしてくれた。これは、今週の我々のパッケージが如何に素晴らしかったかを物語っている。

ダニールの方は不運な事に、オープニングラップで後ろから追突されてしまい、接触によってマシンが損傷してしまった。おまけに、ワイドに膨らんでいたノリスがコースに戻ってきたことで、ダニールの左フロントと接触した。個人的には、ダニールに為す術はなかったと思うが、スチュワードは彼にドライブスルーペナルティを課した。

レース終盤のピットストップで、ダニールのフロントノーズにダメージを確認した。多分1周目のインシデントで壊れたのだろう。そのため、ウイング交換のためにもう一度ストップする事となった。

この結果、ダニールは周回遅れになってしまったため、エンジンのマイレージをセーブするためにリタイアを決断した。ダニールは非常に良いラップタイムで走っており、ポイント獲得が確実であっただけに本当に残念だ。

ジョディ・エジントンテクニカルディレクター

メカニックの皆にとっては、本当に慌ただしい週末だったわけだが、その努力の甲斐もあり、ピットレーンからスタートした1台が1ポイントを獲得してくれた。チームの懸命な作業に報いる最高のリザルトだと思う。

今日のアレックスは高いパフォーマンスを発揮し、10位を守るために必要に応じてプッシュしつつも、素晴らしいタイヤマネジメントを見せてくれた。ダニーの方はオープニングラップで接触に見舞われてしまい、マシンダメージに加えてドライブスルーペナルティを受けるなど、スムーズなレースとはならなかった。

今日のレースで明らかなことは、中団グループの競争が非常に激しいという事だ。次のバクーでのレースを楽しみにしている。


56周で争われた決勝レースでは、2番グリッドのルイス・ハミルトンがスタート直後にポールのバルテリ・ボッタスをオーバーテイク。通算75勝目を挙げた。2位にはボッタスが続きメルセデスが1-2。3位表彰台にはフェラーリのセバスチャン・ベッテルが滑り込んだ。

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