CEOの醍醐味? 51歳ザク・ブラウン、平川亮ら若手に混じってマクラーレンF1をドライブ
マクラーレンのザク・ブラウンCEOがドライバー育成プログラム下の平川亮やパトリシオ・オワードに混じって、カタロニア・サーキットで2021年型F1マシン「MCL35M」をドライブした。
マクラーレンはドライバー育成プログラムの一環としてF1スペインGPの舞台に2年落ちの旧車を持ち込み、2日間に渡ってプライベートテストを実施した。型落ちマシンであればFIAグレード1または1T規格を取得したコースでのテストが許されている。
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2024年に向けてF1リザーブ・ドライバーへの就任が発表された平川亮が12日(木)に初のF1テストを完了。翌日には最終アブダビGPのFP1および、シーズン終了後に同じヤス・マリーナ・サーキットで行われるポストシーズンテストへの参加が計画されているオワードがステアリングを握った。
だがどういうわけか、若手とは到底言い難い51歳のアメリカ人最高経営責任者も自身が所有するユナイテッド・オートスポーツのレーシングスーツとヘルメットを着用し、パパイヤオレンジのシングルシーターをドライブした。
ブラウン本人によると「当然、何回かのプッシュラップ」を行ったとの事だが、ラップタイムは明かしておらず実力の程は不明だ。今年6月のスペインGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分12秒272のポールラップを刻んだ。
ランド・ノリスおよびオスカー・ピアストリとの長期契約によりマクラーレンのF1シートは埋まっているが、ウィリアムズはローガン・サージェントの去就を明かしていない。ただ仮に席が空いたとしてもブラウンはスーパーライセンスの要件を満たしていないため、2024年のF1グリッドに着く事は不可能だ。
ブラウンはロン・デニスに代わり2016年11月にマクラーレンに加わったアメリカ出身のビジネスマンだが、英国F3やフォーミュラー・フォードなどで活躍した元レーシングドライバーでもある。
モータースポーツの大の愛好家で、英国ウェスト・ヨークシャー州ウェイクフィールドのガレージには1991年のアイルトン・セナの愛車、マクラーレン・ホンダP4/6や、ミカ・ハッキネンがキャリア最終勝利を挙げた2001年型マクラーレン・メルセデスMP4/16、ルイス・ハミルトンの2012年型マクラーレンMP4/27など、伝説的なF1マシンを含む膨大な数のコレクションが収められている。
曰く、購入の対象となるのはF1ワールドチャンピオンが実際にドライブしたマシンで、かつレースで優勝した車両に限られるとの事で、今回の走行に関わらずMCL35Mがコレクション入りする可能性はゼロだ。