
FIA停職処分のワーウィック、盟友ブランドルが”絶体的支持”を表明―命尽きる最後の瞬間まで
国際自動車連盟(FIA)が、2025年F1第10戦カナダGPにおけるドライバースチュワードの職務からデレク・ワーウィックを停職処分とした件を巡り、元F1ドライバーで現在はイギリスの衛星テレビ『Sky Sports』で解説を務めるマーティン・ブランドルが、ワーウィックへの全面的な支持を表明した。
今年8月に70歳の誕生日を迎えるイギリス出身のワーウィックは、かつてF1で通算162戦に出走した元ベテランF1ドライバーであり、近年はFIAのドライバースチュワードとしてグランプリレースの裁定業務に携わってきた。
だが、ジル・ビルヌーブ・サーキットでの週末を前に、FIAの許可を得ずにメディアに発言したことが問題視され、カナダGPのスチュワードから外されることとなった。FIAによれば、ワーウィックは自身の発言が不適切だったことを認め、謝罪したという。
これに伴い、カナダGPではワーウィックに代わってエンリケ・ベルノルディが、スイス・ジュネーブにあるFIAの遠隔センターからスチュワード業務を担当している。ワーウィックは次戦オーストリアGPからの復帰が予定されている。
この処分を受けて立ち上がったのが、ワーウィックより4歳年下の同郷イギリス出身、ブランドルだった。SNSに以下のコメントを投稿し、現役時代に競い合った盟友への揺るぎない支持を表明した。
「デレク・ワーウィックは私が知る中で、最も誠実で情熱に溢れるレーサーの一人。彼は最も善良な真の男だ。若手ドライバーやモータースポーツ界のために多大な貢献をしてきた。とりわけ、FIAスチュワードとしての役割は大きい」
「私はこの命が尽きる最後の瞬間まで、彼を絶対的に支持するとともに、友人として在り続ける」
ブランドルのこのコメントには、SNS上で賛否両論が巻き起こっている。
なお、同様の事例として、今季初めにはジョニー・ハーバートがオンライン賭博サイトでのメディア活動を理由に問題視され、FIAスチュワードを退任しており、FIAにおける職務とメディア活動の線引きについて、あらためて注目が集まる状況となっている。