角田裕毅、F1ベルギーに向け「チームは何かを学んだはず」不発の前戦ハンガリーを経て
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ピット戦略に不満をあらわにした前戦ハンガリーGPを経て角田裕毅（アルファタウリ）は、F1第13戦ベルギーGPに向けて「何かを学んだと思います」と述べ、同じ過ちを繰り返さぬようチームが問題点を理解したと示唆した。
ハンガロリンクでのレースでは、7.3秒もの静止時間を要した事もさることながら、2回のピットストップ戦略が不発に終わり15位でフィニッシュした。
角田裕毅の22号車AT04のタイヤ交換を行うアルファタウリのピットクルー、2023年7月23日F1ハンガリーGP決勝レースにて
レース後、角田裕毅は慎重に言葉を選びながらも、好ペースとは対照的に自ら「全てを台無しにした」と述べ、戦略面でミスを犯したと仄めかした。
スパ・フランコルシャンでの週末に先立ち角田裕毅は具体的な言及を避けながらも、ハンガリーでのレースが不発に終わった事を受けてチームは「何か」を学んだはずだと説明した。
「クルマの進歩という点でハンガリーでは、幾つかのポジティブな兆候があったものの、週末を通してそれを最大限に活かす事ができず、スタートで順位を大きく上げたことを除けば、僕にとっては素晴らしいレースではありませんでした。チームはそこから何かを学んだと思います」
初年度は15位、昨年は13位と、角田裕毅はまだ超高速のスパでトップ10フィニッシュを果たした事がないが「誰もがそうであるように僕もスパが大好きです」と語る。
「今のクルマの現状を考えると僕らとしては、可能な限りのトップスピードと、高速コーナーで役立つダウンフォースの両方を引き出せるようなセットアップを見つける事が主な課題になると思います」
「スプリントが採用される週末という点も考慮に入れなければなりませんが、どのコースであっても予選を楽しめていますし、スパのような素晴らしいサーキットで1つの週末に2回、予選ができるのはスペシャルな事なので楽しみにしています」
「予選の楽しみというのは各々のコースで異なりますが、スパに関しては間違いなく、高速のジェットコースターみたいなスリルがあります」
僚友ピエール・ガスリーを従えレースを戦う角田裕毅（アルファタウリ）、2022年8月28日F1ベルギーGP
アントワーヌ・ユベールが亡くなった2019年のFIA-F2選手権レースに続き、今月頭にスパ・フランコルシャンで行われたフォーミュラ・リージョナル・ヨーロッパ選手権（FREC）レースでは、オランダ人ドライバーのディラーノ・ヴァント・ホフが事故死した。18歳という若さだった。
「数週間前に起きた悲惨な死亡事故のことを考えずにはいられません」と角田裕毅は思いを寄せる。
「あの場所でのレースで最後に死亡事故が起きてからまだ4年しか経っていません。彼らの家族や友人の事を思うと胸が痛みます」
オランダ人ドライバーのディラーノ・ヴァント・ホフ（Dilano van ‘t Hoff）
例年はハンガリーGPの役目だが、今年はベルギーGPがシーズン前半戦の閉幕を告げる事になる。F1サーカスはその後、約4週間の夏休みを迎える。
「サマーブレイクは一生懸命に働いているチームメンバー全員にとって重要ですし、シーズン最後の10レースに向けて、気持ち新たに力強さを増すためのチャンスでもあります」と角田裕毅は付け加えた。
F1ベルギーGPは日本時間7月28日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。