ガレージでくつろぐマクラーレンのストフェル・バンドーン
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最下位連発バンドーン、マクラーレンへの不満爆発「まずは真っ当なマシンを用意すべき」

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ストフェル・バンドーンのマクラーレンに対する不満が爆発した。高い期待を胸に母国ベルギーGPに臨んだバンドーンであったが、FP1はブレーキトラブルから始まり、解決したかと思えばエンジントラブルと、立て続けのマシン不調に見舞われ走行僅か13周。トップのセバスチャン・ベッテルから3.094秒遅れの最下位に沈み、FP2でも20番手。最悪の船出となった。

「トラブルまみれの1日で週末が始まってしまった」とバンドーン「FP1では最初にブレーキトラブル、その後にはパワーユニット関連のトラブルに見舞われてしまった。まともに走行できず、なんだか仕事をした気になれない。FP2もトラブルからのスタートになってしまい、真っ当に走れたのは1ラップ位なものだった」

「地元のファンが集まってくれたのに、本当にストレスの溜まる1日になってしまった。ファンからのサポートを得てレースができるぞって前向きな気持ちでスパに乗り込んだのに、理想とは程遠い形での週末のスタートになってしまった。ここ最近はトラブルだらけだから、普通にドライブできる事を心から願っているのに。本当にイライラする」

フェルナンド・アロンソが引退を表明した事に伴い、マクラーレンはスパ・フランコルシャンのFP1でアロンソに代えて育成ドライバーのランド・ノリスを投入。今季限りで契約が満了を迎えるバンドーンにとって、今回のFP1のリザルトは他のグランプリのそれとは異なる大きな意味を持っていた。

結果的に、ノリスはグランプリデビューとなったセッションでバンドーンを上回る18番手タイムをマーク。来シーズンのシート獲得に向けてチーム首脳陣に好印象を与えてマシンを降りた。絶対に負けてはならない相手に敗北したバンドーンは怒り心頭。ノリスと自身とを比較評価したいのであれば、まずはまともに走れるマシンを用意するのが筋だと吐き捨てた。

「チームは僕に上手くやるよう期待してるんだろうけど、ここ数戦は良いパフォーマンスを示せたと思っている。トラブルはあったけど、この前のハンガリーでは凄く良い走りができた。チームは僕とノリスとを比較したいんだろうけど、まずは僕にまともに走れるマシンを与えるべきだ。話はそれからだよ」

2セッション連続の最下位というリザルトは、事情や原因がどうあれ、外部からみれば心象の悪化にしかならず、応援のために駆けつけた母国ファンの落胆を誘うばかりで何一つポジティブな要素はない。バンドーンはクルマのパフォーマンス不足の深刻さを次のように語った。

「パフォーマンスは全然ダメだよ。ペースも競争力も全く足りてない。仕事が山積みさ。良い結果を得るためにはちょっとした奇跡が必要なレベルだよ。雨かトリッキーなコンディションにでもなれば、もう少し上のポジションを得るかもしれないけど。僕にはベルギーの週末の間に大きく改善するとは思えない」

バンドーンとは対照的に、セッションを振り返ったノリスは「ストフェルやフェルナンドと比べて自分がどの程度の力があるのかをボンヤリと把握できて良かった。一貫性と速さ、そして優れたフィードバックができることを示せたと思う」と満足げに語った。

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