タイヤスモークを上げてブレーキングするアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトcopyright Red Bull Content Pool

アルファタウリ・ホンダ、クビアトへの10秒&罰則点裁定に不服「ストロールが強引にイン側に…レースは台無しだ」

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ダニール・クビアトとアルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表は、接触を避けるために出来る事は何もなかったとして、11月29日(日)のF1第15戦バーレーンGPでのスチュワードの裁定に不満を訴えている。

第11戦アイフェルGP以来、エミリア・ロマーニャでの4位フィニッシュを除いて1度も入賞できていないクビアトにとって、サクヒールでの第1レースは図らずも赤旗とセーフティーカーの起点になってしまうフラストレーションの溜まる展開となった。

最初の接触はオープニングラップだった。ブラックアウト直後のターン3で、前方のマシンを避けるべく右に流れるように接近してきたロマン・グロージャンがクビアトの左フロントタイヤに接触。ハースVF-20は時速221kmで鉄製ガードレールに激突し、車体が真っ二つに割れて大きな炎に巻かれた。

完全なもらい事故であったため、クビアトはグロージャンへの怒りを爆発させたが、そんな荒ぶる気持ちもミラーに映る業火を見た瞬間に消え去ってしまった。

6位入賞という高い位置でフィニッシュしたチームメイトのピエール・ガスリーとは対照的に、またもポイント圏外でクルマを降りる事となったクビアトは「11位という結果はメチャクチャ悔しい」と失望をあらわにしたが、何よりの朗報はグロージャンの無事が確認できた事だと続けた。

「オープニングラップでのロマンの動きに最初は少し怒りを感じたけど、あの炎とクラッシュの酷さを目の当たりにして心配になり、ただただ無事を願っていた。幸いにも、見た目ほど深刻な事故にならなくて良かった」

1時間以上に渡る赤旗中断を経て、クビアトはミディアムからソフトへと履き替えコースに出たが悪夢は終わらない。

再度のフォーメーションラップを経て、レースは3周目にスタンディング・リスタートを迎えるも、今度はストロールがターン8のイン側にいたクビアトに寄る形で接触。レーシングポイントRP20は仰向けに横転し、セーフティカーが導入された。

一件は審議の対象となり、映像証拠を検証したミカ・サロら4名から成るスチュワードは「18号車はレースライン上におり、26号車は追い抜きを試みたが叶わなかった。我々は26号車のドライバーに全ての責任があると判断した」として、10秒ペナルティと2点のペナルティポイントを科す裁定を下した。クビアトの罰則ポイントは累計4点に増加した。

ストロールの方はリタイヤを喫し、念の為にメディカルセンターで検査を受け問題ないことが確認された。

クビアトは「僕は完全に彼のイン側にいたのに、彼はまるで僕がいないかのようにターンインしてきた」と訴え、「僕としては自分のクルマを縁石の内側に入れて接触を防ごうとした。あれ以上は何も出来ることなんてなかった。ペナルティー裁定を下したスチュワードの見解には同意できない」と不満をぶちまけた。

「あれで僕のレースは台無しになってしまったから本当に残念だ。憤りを感じるけど、残念ながら結果が覆ることはない」

この件に関してはフランツ・トスト代表も同意見で「私見だが、ストロールはかなり強引にイン側に入ってきていた。事故を避けるためにダニールができた事はないように思う。10秒ペナルティによって彼のレースは台無しになってしまった」とクビアトを擁護した。

一方のストロールは「ターン8のコーナーの真ん中で、突如ダニールがぶつかってきた」と述べ、クビアトの存在は全く視認できなかったと主張。オトマー・サフナウアー代表は「(ストロールには)何らの過失もないにも関わらず、レースから脱落する事になってしまった」と語った。


11月29日(日)にバーレーン・インターナショナル・サーキットで行われた2020年F1第15戦バーレーン・グランプリ決勝レースでは、壮絶なクラッシュによる長期の赤旗と2度のセーフティーカーを経て、メルセデスAMGのルイス・ハミルトンがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペン、3位にアレックス・アルボンのレッドブル・ホンダ勢が続く結果となった。

次戦サクヒールGPは1週間後に同じバーレーンで開催される。レイアウトは変更され、1周60秒切りが予想されるショートオーバル風のアウタートラックで87周のレースが行われる。

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