ピエール・ガスリー「僕らはまだまだこんなものじゃない!」起死回生の9位入賞に終始笑顔
Published:
ピエール・ガスリーにとってのF1バーレーンGPはまさにジェットコースターと呼ぶに相応しいものとなった。アルピーヌ移籍後初の予選は最下位に終わり、2023年F1規定違反第1号の不名誉なおまけまでつく有様であったが、最後は逆転の9位入賞で締め括った。
はずみを付けたのは最初のピットストップだ。誰よりも先にタイヤ交換に打って出た事で、デグラデーションが大きいコース特性を活かしてアンダーカットを決め、16周目に早くも12番手にまで駒を進めた。
その後は元チームメイトの角田裕毅(アルファタウリ)とアレックス・アルボン(ウィリアムズ)との入賞圏内を巡る接戦を演じた。
トップスピードでアドバンテージのあるウィリアムズFW45の攻略に時間が掛かったものの、41周目に交わした後はA523の好ペースを武器にギャップを広げていき、最終的にはアルボンに12秒差をつけて9位フィニッシュを果たした。
最後尾グリッドからの入賞はガスリーにとってキャリア2度目、2018年のメキシコGP以来、5年ぶりのことだった。
チーム代表のオトマー・サフナウアーは「ピエールは予選こそ本当に残念な結果に終わったが、そのあと力強く復活し、最後尾からポイント圏内に入るという素晴らしい仕事をしてくれた」と高く評価した。
レースを終えたガスリーは終始、笑顔でインタビューに応じ「満足だよ。アルピーヌでのデビューを飾るにこれ以上ないレースになった」と語った。
「昨日の予選は求める場所とは違う結果になってガッカリだったけど、それだけにレースに向けて状況を好転させるべく懸命に取り組んでくれたチームは本当に素晴らしい仕事をしてくれた」
「ポイントを獲りに行くのはいつだって楽じゃないけど、レースカーとしてのパフォーマンスには自信があったし、戦略的に上手くやれば入賞の可能性がある事は分かっていた」
「これからもハードワークを続けていく必要があるけど、良い基盤ができたし、これを元に積み重ねて行くことが重要だ」
「僕らはまだまだこんなものじゃない!」
対照的にチームメイトのエステバン・オコンは、9番グリッドスタートながらも3回に渡ってペナルティを受け、最終的にはリタイヤを選んだ。
ガスリーは「エステバンのことは残念だったけど、2台揃ってポイントが獲れるように、そして更に良いポジションを確立していけるように、この後のミーティングでみんなで話し合うつもりだ」と付け加えた。
2023年F1第1戦バーレーンGPの決勝レースはマックス・フェルスタッペンがポール・トゥ・ウインを果たし、2位にセルジオ・ペレスが続いた事でレッドブルが1-2フィニッシュを飾り、3位表彰台にフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)が滑り込む結果となった。
史上最速のF1ストリートサーキットを自称するジェッダ市街地コースでの次戦サウジアラビアGPは3月17日(金)のフリー走行1で幕を開ける。