ピエール・ガスリー、計量違反・ニアミス・シャフト破損…不遇の地バクーで初入賞目指す
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アルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリーが2021年FIA-F1世界選手権第6戦アゼルバイジャンGPに先立ち、前戦モナコGPを振り返りつつ週末に対する抱負を語った。
ガスリーが参戦したバクー市街地コースでの過去2大会の成績は冴えないものだった。2018年は予選で僚友ブレンドン・ハートレーとニアミスを演じる事となり決勝12位。2019年は計量違反のためにピットスタートを強いられ、レースではドライブシャフトの破損でリタイヤを余儀なくされた。
ピエール・ガスリーアゼルバイジャンGPに向けて
モナコは僕らにとってこの上なく最高の週末だった。僕は全セッションでトップ10に食い込み、予選では今シーズンのベストの6番手タイムを刻んだ。一貫して凄く高いパフォーマンスを発揮できたと思う。
そしてレースでは終始ルイス(ハミルトン)を後ろに従えて6位でフィニッシュした。通常はレース中に自分の後ろに誰がいるのかなんてあまり考えないけど、何しろルイスだったから当然知っていたよ。
コース上で彼に追い越される事はないと分かっていたし、すべてがピットストップに懸かっている事も理解していた。僕としてはとにかく、自分のドライビングに集中しなきゃならなかった。チームも彼を抑え切るために戦略で素晴らしい役割を果たしてくれた。
チーム的には本来のパフォーマンスを取り戻して、クリーンな週末を過ごすことが重要だった。何しろモナコはトリッキーだからね。でも最終的に僕らは上手くやり遂げて、今季最高の結果を残す事ができた。満足だよ。
それに、サーキットでファンと会えたのも本当に嬉しかった。特にモナコということで、フランスのファンがたくさんいたから、いつも以上に応援されているって実感を持つことができた。確かに(コロナの影響で)満席ではなかったけど、それでも少なからずファンと交流できて本当に楽しかった。
モナコを後にしてイギリスで幾らかシミュレーター作業に取り組み、その後、ドバイを経由してバクーに向かった。旅が多い生活だけど、これから今シーズンの中で最も慌ただしい時期が始まる事を思えばしょうがない。
バクーはかなり珍しい部類のサーキットだと思う。モナコと同じように市街地に仮設されるコースだから、クルマのセットアップという点でも通常とは少し違う。コーナリング速度が低いからモナコよりも低ダウンフォース仕様のパッケージを使う事になるけど、グリップやその他の特性という点では似ている。
今回もC5コンパウンドが供給されるけど、路面のグリップが低くダウンフォースも少ないから一筋縄ではいかない。それにロングストレートでタイヤやブレーキの温度が下がってしまうため、クルマに最適なセットアップを見つけるのが難しい。1ラップとレースの両方でクルマのポテンシャルを全て引き出すためには、他にも色んな要素を考慮しなきゃならない。
僕としてはこのコースは好きな方で、GP2時代には2位でフィニッシュした事もある。でもF1ではパフォーマンスに恵まれながらも常に不運に見舞われてきた。今週はこの流れを変えたいと思ってる。モナコと同じ、あるいはそれ以上のパフォーマンスを期待してる。
アゼルバイジャンGPの舞台となるのは1周6003m、全20コーナーを有するバクー市街地コース。これまでに記録された最高速が370kmを超えるなど、世界最速のストリートサーキットとして知られる。
ドライコンディションとなった2019年の前回大会では、バクーを特異とするバルテリ・ボッタスがポール・トゥ・ウインを果たして僚友ルイス・ハミルトンを2位に抑えた。3位はセバスチャン・ベッテル(フェラーリ)という結果だった。
F1アゼルバイジャンGPは、日本時間6月4日(金)17時30分からのフリー走行1で幕を開ける。