アルファタウリ・ホンダ、10番手角田裕毅の更なる改善に太鼓判「ガスリーとほぼ互角の走り」
英国からイタリアへと拠点を移して初めて挑んだバクー市街地コースでの週末、アルファタウリ・ホンダの角田裕毅はF1アゼルバイジャンGP初日を10番手タイムで締め括った。2日目に向けて期待の持てるパフォーマンスだ。
モナコ同様に初めて挑む公道サーキットという事で、クラッシュによって走行時間を失う事なく着実に周回数を稼ぎ、徐々にペースを上げていく事が何よりも求められる中、角田裕毅はチームの要求と期待に応える走りを見せた。
FP1では、ターン4へのアプローチでクルマを壁に寄せ過ぎて軽く接触し、コーナーに入る事が出来ずランオフエリアで長々と足止めされる場面もあったが、ダニエル・リカルド及びフェルナンド・アロンソと並び、全車最多となる25周のマイレージを重ねて14番手タイムを刻んだ。
午後のFP2ではペースを上げて、FP1で1.627秒と開いていたチームメイトとのギャップをコンマ6秒にまで縮め、ルイス・ハミルトン(メルセデス)を11番手に従える10番手でヘルメットを脱いだ。
チーフレースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズはこの日の角田裕毅について「我々の要求を忠実にやり遂げ、FP2の終盤にはピエールとほぼ互角の走りを見せた」と評価し、2日目のFP3と予選に向けて「更にタイムを見つけ出してくれるものと確信している」と太鼓判を押した。
1日を振り返った角田裕毅は次のように述べ、バクーでのAT02のペースに手応えを得た様子をうかがわせた。
「このサーキットは殆どコーナーでハードブレーキングが要求されるため、ブレーキングゾーンでの自信を徐々に高めながら、少しずつペースを上げていくという意味でモナコに少し似ていると思います」
「何度かランオフエリアに入ってしまう事がありましたが、僕にとっては限界を見つけるための良い学びになりましたし、幸いにも壁に刺さる事もありませんでした!」
「午前のFP1では少し苦戦しましたが、FP2に向けて上手く前進し、良い形で改善する事ができました」
「まだ幾つか取り組むべきエリアが残っていますが、ペース自体は間違いなく良いので、明日の予選では全てをまとめ上げていくだけだと思っています」
初日をトップで締め括ったのはセルジオ・ペレス。2番手にマックス・フェルスタッペンが続き、レッドブル・ホンダが1-2体制を築いた。3番手には低速で高い競争力を発揮するフェラーリのカルロス・サインツが続く結果となった。
F1アゼルバイジャングランプリ3回目のフリー走行は日本時間6月5日(土)18時から、公式予選は同21時から1時間に渡ってバクー市街地コースで開催される。