角田裕毅「これ以上は無理だった」ペース不足改善せず16位…”後手に回り続けた”アルファタウリ
AT03のペース不足は解消せず、スクーデリア・アルファタウリの角田裕毅は7月10日のF1オーストリアGP決勝を16番グリッドからスタートし、16位で終える事となった。トップランナーの2台がリタイヤした事を考慮すればポジションを落とした形だ。
ペース不足を反映したような結果だった。レース中の角田裕毅のファステストラップは62周目に刻んだ1分10秒023だが、これはちょうど全体の16番手に相当するラップタイムだった。
71周の戦いを終えた角田裕毅は「本当に大変で長いレースでした。今週末は全くペースがなく、FP2以降はクルマが至る所で滑るような状況で本当に苦労しました」と振り返った。
「どうしてこれほどまでに苦戦したのかについては、データ上では何も分かっていないので、これから何が問題なのかを調べなければなりません」
「今日は全力を尽くしましたし、個人的なパフォーマンスという点では、この状況下でこれ以上できることはなかったと思います。全体としては、今シーズンのこれまでで最も厳しい週末でした」
苦しんだのは僚友ピエール・ガスリーも同様で、角田裕毅の一つ上、15位でのフィニッシュだった。AT03はレッドブル・リンクで全く速さを発揮できなかった。
テクニカルディレクターを務めるジョディ・エギントンは、この日のレースは後手に回り続ける展開だったと認めた。
「全く前進できず本当に難しいレースだった。加えてピエールの方は幾つかのペナルティを受けたために、更に後退してしまった」
「2ストップになることは早い段階で明らかだったため、ポジションを上げるためにピエールを早々にピットに入れたものの、トラフィックに阻まれ、その後はタフなレースを強いられた」
「ユーキの方も同じようにピットストップでポジションを上げようとしたものの、ペースが上がらなかった」
「今日は一日中、後手に回ってしまう展開で、残念ながら何も得ることができなかった。ファクトリーに戻って見直すべき事が山積みだ」
「フランスGPでのマシンのアップデートの準備、そして中団争いへの復帰に向けて集中的に取り組んでいきたい」
2022年F1第11戦オーストリアGPの決勝レースでは、2番グリッドのシャルル・ルクレールが通算5勝目を上げた。2位はマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位表彰台はルイス・ハミルトン(メルセデス)という結果だった。
ポール・リカール・サーキットを舞台とする次戦フランスGPは7月22日のフリー走行1で幕を開ける。