ポールポジションの獲得をパルクフェルメで喜ぶマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2024年3月23日(土) F1オーストラリアGP予選(アルバートパーク・サーキット)
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フェルスタッペン「予想外」の圧倒ポール、角田裕毅は2戦連続Q3で堂々8番手 / F1オーストラリアGP 2024 《予選》結果と詳報

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2024年FIA-F1世界選手権3戦オーストラリアGPの予選が3月23日(土)に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が3戦連続のポールポジションを獲得した。角田裕毅(RB)は2戦連続のQ3進出を果たすと堂々の8番手を刻んだ。

虫垂炎により前戦の欠場を強いられ、手術・療養に伴う”寝たきり生活”を経てフィジカルに不安を抱えながらの復帰戦に臨むカルロス・サインツ(フェラーリ)は、セクター1で全体ベストを刻んだものの、トロ・ロッソ時代の僚友には及ばず2番手に留まった。

FP3までの経緯から、100分の1秒単位での三つ巴、四つ巴の僅差のポール争いが期待されたが、結果的にフェルスタッペンは後続に0.270秒という大差をつけた。

セルジオ・ペレスはポールを手にしたレッドブルのチームメイトに0.359秒及ばず3番手に甘んじた。ただしニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)の走行を妨害したとして、決勝に向けては3グリッド降格ペナルティを受ける

ポール争いの本命の一人、シャルル・ルクレールは最後のフライングラップを途中で切り上げ、5番手に終わった。代わってランド・ノリス(マクラーレン)が2列目4番グリッドを確保した。

フェルスタッペンは「今日はちょっと予想外だったけど、Q3の出来には本当に満足してる。両方とも良いラップだった。今週末はこれまでのところトリッキーな感じで、フェラーリはロングランがかなり速そうだから明日のレースが楽しみだよ」と振り返った。

角田裕毅はルイス・ハミルトン(メルセデス)を蹴落としてQ3に駒を進めると、ラップをまとめ切れなかったアストンマーチン勢を打ち破って8番手を記録。サウジアラビアGPに続く2戦連続のトップ10を果たした。

チームメイトのハミルトンとは異なりジョージ・ラッセルは、10番手ギリギリでQ3に駒を進めると、角田裕毅を1000分の64秒差で振り切って7番グリッドを持ち帰った。

フェルナンド・アロンソはQ3の1回目のラップのターン6でグラベルに飛び出し、ガレージ内でフロアの確認作業を余儀なくされた。”滑り止めタイム”がない状態で臨んだ最終アタックは10番手止まりとなり、9番手の僚友ランス・ストロールの後塵を拝した。

予選Q1:リカルド、母国観衆を前に敗退

アルバート・パーク・サーキットで行われた決勝のスタートグリッドを決する争いは気温19℃、路面35℃のドライコンディションでスタートした。

公式タイヤサプライヤーのピレリは、ハード(白色)にC3、ミディアム(黄色)にC4、ソフト(赤色)にC5コンパウンドを持ち込んだ。

ドライバー達はFP3と同じようにタイヤやブレーキのウォームアップに苦しんだ。フェルスタッペンはアンダーステアが「クレイジー」なほどに酷いと訴え、ラッセルはブレーキが効かないと報告を上げた。

エステバン・オコン(アルピーヌ)は最終コーナーで壁に接触。タイヤをパンクさせる場面があったが、14番手タイムを刻んで今季初のQ2進出を果たすと歓喜の雄叫びを上げた。

周冠宇(ザウバー)はターン10出口の縁石によって左フロントウイングを破損。19番手最下位に沈んだ。搭載していた最新スペックのスペアがないため、決勝に向けては旧仕様を使わざるを得ず、パルクフェルメ規定違反によりピットレーンからスタートする。

母国レースを迎えるRBのダニエル・リカルドは、最終ラップで1分17秒466の自己ベストを刻んだものの、ターン5のトラックリミットによりタイムが抹消され、18番手でQ1敗退を喫した。

角田裕毅はリカルドの幻の自己ベストを0.11秒上回る1分17秒456を刻んで8番手でQ2突破を果たした。

ピット出口のラインを横切ってコースに入ったとして、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)はセッション後に戒告処分を受けた

予選Q2:角田裕毅、2戦連続Q3

角田裕毅は中古タイヤで臨んだ1回目ラップでQ3まで0.325秒の暫定12番手につけると、新品に履き替えた最終ラップでメルセデス勢を交わして堂々の9番手をマーク。2戦連続のQ3進出を果たした。

ハミルトンはストロールと角田裕毅に蹴落とされ、11番手でQ2敗退を喫した。10番手突破を果たした僚友ラッセルとの差は1000分の59秒だった。

ローガン・サージェントのシャシーを引き継いだアレックス・アルボン(ウィリアムズ)はQ2最終ラップを走らなかった。Q3進出は困難と判断し、決勝に向けて新品ソフトを温存した可能性が考えられる。

決勝レースは日本時間3月24日(日)13時にフォーメーションラップが開始され、1周5278mのアルバート・パーク・サーキットを58周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2024年F1第3戦オーストラリアGP予選リザルト

Pos No Driver Team Q1 Q2 Q3 Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:16.819 1:16.387 1:15.915 21
2 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:16.731 1:16.189 1:16.185 18
3 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:16.805 1:16.631 1:16.274 22
4 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:17.430 1:16.750 1:16.315 19
5 16 シャルル・ルクレール フェラーリ 1:16.984 1:16.304 1:16.435 20
6 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:17.369 1:16.601 1:16.572 18
7 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:17.062 1:16.901 1:16.724 23
8 22 角田裕毅 RB ホンダRBPT 1:17.356 1:16.791 1:16.788 18
9 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:17.376 1:16.780 1:17.072 23
10 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:16.991 1:16.710 1:17.552 21
11 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:17.499 1:16.960 15
12 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:17.130 1:17.167 15
13 77 バルテリ・ボッタス ザウバー・フェラーリ 1:17.543 1:17.340 15
14 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:17.709 1:17.427 13
15 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:17.617 1:17.697 21
16 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:17.976 8
17 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:17.982 11
18 3 ダニエル・リカルド RB ホンダRBPT 1:18.085 6
19 24 周冠宇 ザウバー・フェラーリ 1:18.188 9

コンディション

天気晴れ
気温19℃
路面温度35℃

セッション概要

グランプリ名 F1オーストラリアGP
セッション種別 予選
セッション開始日時

サーキット

名称 アルバート・パーク・サーキット
設立 1996年
全長 5278m
コーナー数 14
周回方向 時計回り

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