新型コロナウイルス感染症(COVID-19)から回復してアルバート・パーク・サーキットに姿を見せたアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2022年4月6日F1オーストラリアGP
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

セバスチャン・ベッテル「学校に遅刻したような気分!」1ヶ月ぶりのF1、オーストラリアGPでコロナ復帰

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開幕2戦の欠場を経て第3戦オーストラリアGPで復帰を果たすセバスチャン・ベッテル(アストンマーチン)にとって、F1マシンに乗るのはプレシーズンテスト以来、約1ヶ月ぶりとなる。

3月上旬のバーレーンでの公式テストを終えてベッテルは一旦、ヨーロッパに戻ったものの、新型コロナウイルスに感染したためにバーレーンとサウジアラビアでの中東2連戦に参加できず、代わりにニコ・ヒュルケンベルグがAMR22のステアリングを握った。

エンジニアと会話するアストンマーチンのニコ・ヒュルケンベルグ、2022年3月20日F1バーレーンGPCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

エンジニアと会話するアストンマーチンのニコ・ヒュルケンベルグ、2022年3月20日F1バーレーンGP

PCR検査での陰性反応を経て4度のF1ワールドチャンピオンは、伝統的にシーズンオープナーを務めてきた開幕の地、オーストラリア・メルボルンに元気な姿を見せた。ベッテルは今週末の4月8~10日の第3戦で自身にとっての今季の初戦を迎える。

「コロナ検査で陽性反応が出て最初の2レースを欠場する事になってしまい、なんだか学校に遅刻したような気分だ! 早く始めたい気持ちでいっぱいだよ!」とベッテル。

「以前と同じ様にオーストラリアでシーズンをスタートさせる事になるけど、それは慣れっこだ。ここ数年の困難な時期を経てオーストラリアがF1が戻ってきてくれて嬉しいね」

「一ヶ月近くマシンとご無沙汰だったから、僕にとってはプラクティスを通して徐々に学んでいく事が重要だ。毎回、エキサイティングで予測不可能なレースになるこの場所で、何か一歩前進できればって思ってる」

コースレイアウトが改修された新たなアルバート・パーク・サーキットでトラックウォークを行うアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2022年4月6日F1オーストラリアGPCourtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

コースレイアウトが改修された新たなアルバート・パーク・サーキットでトラックウォークを行うアストンマーチンのセバスチャン・ベッテル、2022年4月6日F1オーストラリアGP

アルバート・パーク・サーキットは2022年に向け、シケインの廃止に加えて5つのコーナーが拡張された。フリー走行を通して新しく生まれ変わった同コースへの理解を深める事は、ベッテルのみならず他のドライバーやチームにとっても例年以上に重要だ。

アルバート・パークは伝統的にオーバーテイクが難しいコースとして知られてきた。実際、2019年の前回大会で記録された追い抜きは僅か11回に過ぎなかったが、グランドエフェクトカーの導入に加えてコースレイアウトが改修され、4つのDRSゾーンが設けられた事から、チームメイトのランス・ストロールは状況の改善を期待している。

「新しいレイアウトと再舗装された路面がどうなったのかを確認するのか楽しみだよ」とストロール。

「これらの変更の結果、ターン13への進入を含めてオーバーテイクが改善される事を期待してる」

「新しいグランドエフェクトカーがここでどのようなパフォーマンスを見せるかも興味深いし、上手くいけばより接近したエキサイティングなレースになるはずだ」


オーストラリアGPの戦いの舞台、アルバート・パーク・サーキットは3年ぶりの開催に向けて第2セクターのシケインの廃止を含めた初のレイアウト変更を実施した。DRSゾーンは史上最多の4箇所に設けられ、シミュレーションによるとラップタイムは約5秒短縮される。

コロナ渦による2年連続の中止を前に行われた2019年の前回大会では、予選2番グリッドのメルセデスAMG、バルテリ・ボッタスが後続を25秒引き離して22レースぶりの優勝を飾り、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが3位と、2008年のイギリスGP以来ぶりとなる念願の初ポディウムをホンダに献上した。

F1オーストラリアGPは、日本時間4月8日(金)12時からのフリー走行1で幕を開ける。

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