アストン・ヴァルキリーが英シルバーストンを快走…「感慨深い」とエイドリアン・ニューウェイ
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F1イギリスGP予選が行われた7月13日、アストンマーティン「ヴァルキリー」が英シルバーストン・サーキットを駆け抜けた。かつてマクラーレン・オートモーティブでチーフ・テストドライバーとして活躍したクリス・グッドウィンがステアリングを握った。
最高出力1160馬力のハイブリッド・スーパーカー「ヴァルキリー」はお値段3億円とも言われるが、限定150台で生産された車両は全て完売。日本へも11台が納入される見通しで、2020/21年シーズンのWEC世界耐久選手権への投入がアナウンスされている。
搭載されるのはコスワース製6.5リッターの自然吸気V12エンジン。これに電気モーターを使ったハイブリッドシステムが組み合わされる。二人乗りのミッドシップレイアウトで、車重は1000kg以下。パワーウエイトレシオ1.0kg/psを誇る。これだけのマシンがバランスよく高速でコーナを通過するためには、優れたエアロダイナミクスが欠かせない。
デザインを手掛けたのは、レッドブル・ホンダの2019年型F1マシンを監修するチーフテクニカル・オフィサーを務めるエイドリアン・ニューウェイと、アストンマーチンのチーフクリエイティブ・オフィサーのマレク・ライクマン。アストンはこれまでに何度か実地テストを行ってきたが、大体的に走行シーンを披露するのは今回が初めて。2019年後半に予定されている顧客へのデリバリーを前に、大規模な実地試験プログラムを実施した。
「最初にスケッチを描いたのは5年前だった」とエイドリアン・ニューウェイ。「ヴァルキリーが実際に走行するシーンは本当に感動的だった。実際にクルマがコースを駆け抜けるのを目の当たりし、エキゾーストノートを耳にした今、自分が意図していたアイデアが実際に動き始めた事を実感している」