スクーデリア・アルファタウリの2022年型F1マシン「AT03」のレンダリングイメージ (3)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

アルファタウリF1、2022年新車「AT03」を世界初公開!先代踏襲のクールな外観…角田裕毅、飛躍の1年となるか?

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スクーデリア・アルファタウリは2月14日(月)、2022年シーズンのFIA-F1世界選手権に投入する新車「AT03」を世界初公開した。新車発表はマクラーレンに次ぐ5チーム目。

カラーリングは先代「AT02」を踏襲したダークネイビーとホワイトを基調としたもので、リアビューミラーには本拠イタリアの国旗を彩る緑・赤・白のトリコロールがあしらわれた。

スクーデリア・アルファタウリの2022年型F1マシン「AT03」のレンダリングイメージ (2)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・アルファタウリの2022年型F1マシン「AT03」のレンダリングイメージ (2)

スクーデリア・アルファタウリの2022年型F1マシン「AT03」のレンダリングイメージ (1)Courtesy Of Red Bull Content Pool

スクーデリア・アルファタウリの2022年型F1マシン「AT03」のレンダリングイメージ (1)

エンジンカバーには撤退後も引き続きパワーユニットを供給するホンダのレース部門「HRC(株式会社ホンダ・レーシング)」のロゴが濃紺を背景として白抜きで表現された。

伊ファエンツァのチームは今季もドライバーラインナップを継続し、2年目を迎える角田裕毅と6年目を迎える中堅、ピエール・ガスリーのコンビでF1新時代に臨む。

角田裕毅は昨年、開幕戦でいきなり入賞を飾るセンセーショナルなF1デビューを飾ったものの、その後は度重なるミスによりクラッシュを喫し、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコのご機嫌を損ねた。

だが、チームのボス、フランツ・トストが「最低でも3年」と口にするように、近年のF1はテスト機会が限られる一方で競争力が非常に高く、またジュニアカテゴリーとは異なり新たに身に着け、そして学ばなければならない事も多岐に渡る。

失敗を繰り返しながらも着実に経験を積んでいった角田裕毅は、シーズン序盤に入ると首脳陣の信頼に応えるように7レース中6レースで予選Q3に進出。最終アブダビGPでは自己ベストの4位を獲得して初年度を締め括った。

角田裕毅にとって厄介なのは、チームメイトがピエール・ガスリーという現行グリッドで上位TOP5に入る程の実力の持ち主だという事だ。だがF1という弱肉強食の世界で生き残るためには例え2年目だとしても、ガスリーに引けを取らない結果を残す必要がある。

昨年1年を通してチームメイトから学び、F1に適したドライビングスキルを身につける事ができたならば、例えまだまだ一貫性に欠けるとしても、2022年の角田裕毅は非常に興味深い存在となるだろう。

新たなテクニカル・レギュレーションはアルファタウリに対して、例年とは異る課題を突きつける事になる。

チームは今季も引き続き、レッドブル・アドバンスト・テクノロジーズを通してシニアチームが使用するギアボックス、油圧系システム、リアサスペンションなどを使用するものの、今までとは勝手が異る。

近年のアルファタウリが供給を受けてきたのは最新型ではなく旧式のパーツだった。故に仕様が明らか、かつデータが豊富にあり、それらをクルマに合わせ込むための時間が十分にあったわけだ。だが今季は技術規定の刷新に伴い旧型を使うことはできず、レッドブルの2021年F1マシン「RB18」に搭載されるのと同じ最新スペックを使う事になる。

アルファタウリはホンダとのパワーユニット契約締結以降、限られた時間とリソースを駆使して好結果を上げ続けてきたが、今回の歴史的なルール変更を踏まえると、今季は決して楽な戦いにはならないだろう。