インタビューに応えるフェルナンド・アロンソ
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アロンソ、態度を一変しマクラーレン・ホンダでの複数年契約を示唆「ホンダの挽回を信じている」

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今季限りで契約が切れるフェルナンド・アロンソは、信頼性とパワー不足に悩むホンダの挽回を信じていると語り、突如マクラーレン・ホンダとの複数年契約を結ぶ可能性を示唆した。イタリアGPが開催されるモンツァでのメディア会見において明らかにした。

「チームから来季に関してどのような提案がなされるかを見てみるつもりだよ。もし有望な提案であれば後2年は共に働くことになるかもしれない。1年かもしれないし、3年。5年という可能性だってある。僕はまだまだ若いからね」

「チームとの話し合いを始めるつもりだよ。将来の見通しと来年の予想についてね。僕らには、チャンピオンに足るだけの材料が出揃い始めてるよ。チームは3年に渡って多くの改善を果たしてきた。能力と設備は揃っているけど、少しばかり競争力を失ってるだけなんだ。来年に関しての色々な意見があるのは知ってるけど、僕は決定を下すつもりだ」

ベルギーGPでは、ホンダと決別することがマクラーレン残留の絶対条件だと仄めかすなど、脅迫にも似た発言が飛び交ったアロンソだが、この1週間の間に態度を180度変え「そんな事言ってない、事実じゃないよ」と発言を否定、ホンダがパワーに勝り確固たる信頼性を持つエンジンを作り上げるであろうことを信じていると言う。

「2014年から15年にかけてフェラーリがエンジン面で大きなステップアップを果たしたように、ホンダにだってそれは可能だよ。進んでいる方向が正しければすべてが改善され、結果に直ちに反映されることになる。僕が把握しなきゃならないのは次に何が開発されているのかって事なんだ。ホンダは過去3年間に渡って経験を積んできたんだからね」

サマーブレイク明けのF1では来季のドライバーラインナップが慌ただしく決まり始めている。先週のベルギーGPで、フェラーリが立て続けにキミ・ライコネンとセバスチャン・ベッテルの続投を発表した事で、フェラーリ、メルセデス、レッドブルのトップ3チームのシートはほぼ確定した。

F1参戦継続を第一優先とするアロンソにとって、唯一の現実的なシナリオとしては古巣ルノーへの移籍話があったものの、チーム代表のシリル・アビテブールは「来年はまだチャンピオンシップ争いはできないだろう」と公にしていた。アロンソは5月の時点で、来季のチームは優勝が望める事が絶対条件だと公言しており、ルノーはこの点で検討候補から外れたようだ。

「ルノーは来年はまだ準備ができていないだろうって言ってたよね。彼らはすごく正直だよ」

マクラーレンにホンダか自身かを選ぶよう迫り、スパでのレースではエンジンパワーの非力さに憤慨しレース放棄とも受け取られかねないリタイヤをするなど、ホンダに対してある種の強硬な態度を取っていたアロンソだが、F1残留の選択肢が急激に限られつつある事を受けて、ホンダとの協調路線に舵を切ったものと思われる。

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