トヨタガズーレーシングのフェルナンド・アロンソ、2018年ル・マン24時間レースcopyright TOYOTA MOTOR CORPORATION

アロンソ 2021年はF1復帰?インディカー?それとも…計画の一端明かす

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2度のF1ワールドチャンピオンであるフェルナンド・アロンソは5日(水)、2021年のレース計画の一端を明かした。今年7月に39歳を迎えるスペイン人ドライバーは、インディカー・シリーズへのフル参戦の可能性を除外し、更にはF1復帰の計画も実現しそうにないと仄めかした。

アロンソは2018年末にF1を去った後、トヨタからFIA世界耐久選手権(WEC)とダカール・ラリーへの参戦を果たした。今年は8月23日への延期開催が決まった第104回インディアナポリス500マイルレースにマクラーレンSPから参戦する事が決まっている。優勝すればF1モナコGP、ル・マン24時間レースを含む世界3大レース全制覇=トリプルクラウンが決まる。

フェルナンド・アロンソ、2019年ラリーモロッコにて
© TOYOTA MOTOR CORPORATION、フェルナンド・アロンソ、2019年ラリーモロッコにて

今はもうフル参戦は考えられない…

アロンソは過去2度に渡ってインディ500に挑戦した。デビュー戦となった2017年は強豪アンドレッティから参戦し、リードラップを刻みながらも優勝争いの最中にリタイア。昨年はマクラーレンから出走して予選落ちを喫した。

インディ500の前に同じIMSのロードコースを使って行われる7月の第6戦への参戦も噂されているが、未経験のシリーズにフルコミットするためには人生の大部分の時間を割かなければならず、それは40歳を目前にした今の自分には厳しい。アロンソはそう考えている。

水曜日に配信されたル・マン24時間公式SNSのライブストリーミングの中でアロンソは、F1での活動に終止符を打った際にインディ500だけではなく、その伝統の一戦をカレンダーに持つインディカーのシリーズチャンピオンを狙う事も一考したと明かした上で、今はそのようには考えていないと語った。

「だってユニークなことだからね。(もしトリプルクラウンだけでなくインディカーでシリーズチャンピオンを達成できれば)それは”史上2人目”ではなく”史上初”の記録になるわけだから、本当に魅力的な案だった」

「でも今はそうは思わない。この年でそれだけ多くのコミットメントを投じる事は難しい。数年前なら可能性はあったかもしれないけど。16~17レースもある全てのサーキットを知らなきゃならない。ラグナセカとかミッドオハイオとかロングビーチとか。彼ら(インディカー・ドライバー)にとっては長年親しんできたサーキットだけど、僕はそうじゃない。必要になる準備やコミットメントを考えると、今の僕の人生では満足できない選択だ」

「インディ500への参戦は決まっていて、今はその1レースのために長い期間を掛けて準備をしてきている。とてもじゃないけど、チャンピオンシップへのフル参戦を想像することはできない」

「(人生の)全てを投じなきゃならないだろうし(アロンソの主戦場ではない)オーバルレースも5つある。インディ500だってハイスピードでリスクがあるけど、その分得られるものも大きい。でも他のオーバルも同じように力を入れられるかというと難しい」

マクラーレンのフェルナンド・アロンソ、2019年インディ500予選ラストシュートアウト後のプレスカンファレンスにて
© Indycar、2019年インディ500予選落ち後に行われたプレスカンファレンスでのアロンソ

F1の復帰の可能性とWECハイパーカーへの興味

では、前々から口にしていたF1への復帰についてはどうか?

アロンソは「今はこれ以上言えないけど、多かれ少なかれ、自分が来年何をするかは分かっているし、うまくいけば多くの人がすぐに知ることになると思う」と述べ、2021年のレース計画を近日中に発表するとしたが、新しい技術レギュレーションの導入が1年延期されたため、来シーズンのF1に復帰する可能性は低いと語った。

「僕は18年間に渡るF1でのルーティーンと重圧から開放されたくて、少しF1を離れる事にした。でも、2021年にF1に新しいルールが導入される事が決まっていたから、そのタイミングで戻ってくるかも、って言い続けてきた」

「でもF1は、新しい規約を2022年に延期した。僕としてはF1には(チーム間)競争力の平準化が必要だと考えているから、導入の遅れはF1にとって悪いニュースだと思うけど、現在の状況を考えれば来年に向けてマシン開発を進めるなんて不可能だから理解できる話ではある」

F1でもインディカー・シリーズでもなければ、来年は一体何をするつもりなのか? アロンソは「ハイパーカーは素晴らしいプロジェクトだと思う」と述べ、新世代WECへの関心を口にした。

「世界耐久選手権は今、IMSAとの間で上手く事を進めている。シリーズをブーストするような将来的な事柄がたくさんあるだろうし、僕もその一部になりたいと思っている」

「いつになるかは分からないけどね。今のところ僕とルマンとは100パーセント相思相愛だ。2度参戦して2回勝利してるんだから。3回目を目指したいと思っている」

2019年のル・マン24時間レースを制したフェルナンド・アロンソ、中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ
© TOYOTA MOTOR CORPORATION、2019年のル・マン24時間レースを制したフェルナンド・アロンソ、中嶋一貴、セバスチャン・ブエミ