F1に続きMotoGPが2023年よりスプリントレース導入を決定!ただし全戦で…事前相談なく「馬鹿げている」賛否両論
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国際モーターサイクリズム連盟(FIM )は8月20日(土)、2023年よりロードレース世界選手権(MotoGP)にスプリントレースを導入すると発表した。F1ではグリッド争いのフォーマットとして年に3回が行われているが、MotoGPではミニレースとして全グランプリで開催される。
週末のフォーマットは現行を踏襲。予選はこれまでと同じ様に決勝グリッドを決するための2ラウンド制として行われる。スプリントレースは各グランプリの土曜15時に本レースの半分のレースディスタンスで競われ、トップ9に以下のポイントが付与される。
- 1位: 12ポイント
- 2位: 9ポイント
- 3位: 7ポイント
- 4位: 6ポイント
- 5位: 5ポイント
- 6位: 4ポイント
- 7位: 3ポイント
- 8位: 2ポイント
- 9位: 1ポイント
F1には商業権利者やシリーズに対するドライバーのための組織組合としてGPDA(グランプリ・ドライバーズ・アソシエイション)が存在しており、2021年の導入に向けた議論にドライバーが積極的に関与していたが、MotoGPは今回、ライダーに対して事前の相談なくスプリントレース導入を決定。一部から批判の声が相次いだ。
The Raceによるとアプリリアのアレイシ・エスパルガロは「この案は好きじゃない。なにしろ知らされたのは30分前なんだ」「僕の意見では良いソリューションだとは思わない」と批判的な見解を口にした。
また、弟のポル・エスパルガロ(レプソル・ホンダ)は、レース数が2倍に膨れ上がる一方、同じ給料のままに事故に遭うリスクが2倍になると皮肉り、日曜の本戦に向けて割けるセットアップ作業のための時間が減ってしまうと反対の立場を示した。
フランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)は必ずしも真っ向対立するわけではなく、いきなり全戦で開催するのはライダーに対する身体的・精神的な「負担が大き過ぎる」として、主催者にスプリントレースの開催数を減らすよう求めた。
ポイントリーダーのファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は「馬鹿げている」と率直な意見を述べた。
「日曜にレースをするのに、どうして土曜に追加しようとするのか僕には分からない。正直なところ、彼らは僕らの意見を聞いてはこなかった」
一方で好意的な見解も多い。
英Autosportによるとマルク・マルケス(レプソル・ホンダ)は、ショーとしてのスペクタクルが向上するとして、ドルナスポーツは「賢明な判断」を下したと評価。レース数が増えることで転倒の危険が高まる事については「僕らはライダーなんだ。個人的には受け入れる」と述べた。
またジャック・ミラー(ドゥカティ)は「スプリントレースはオール・オア・ナッシングとなるような特別な要素を持ち込むことになると思う。タイヤや燃料、体調を気にする必要もない」「試してみない理由はない」と賛同した。
「殆どのライダーはレースで自らに制限を課しながら走っている。全開で走行する事はできないんだ。でもハーフレースディスタンスなら息を止めていたって走り切れる」