サウバー、燃料漏れで大きな痛手も一筋の光明―車体改良でダークホースとなるか

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サウバー勢は、2025年F1第5戦サウジアラビアGPの初日金曜フリー走行で、ガブリエル・ボルトレートが燃料漏れによりFP2を丸々失う大きな痛手を負ったものの、ニコ・ヒュルケンベルグは9番手をマーク。驚きのパフォーマンスを発揮した。

Q3進出のハードルは依然として高いものの、1ラップペースでレーシング・ブルズ、アストンマーチン、ハースといったライバル勢を上回ったことは、チームにとって大きな希望といえる。2日目以降の改善に期待がかかる。

ヒュルケンベルグ、上位勢と渡り合う走りを披露

ヒュルケンベルグはFP1で12番手タイムを記録し、早々にトップ10圏内を視野に入れると、FP2ではピエール・ガスリー(アルピーヌ)に次ぐ9番手に浮上。中団グループの中でも上位を狙える位置につけた。

「FP1でクルマをまずまずの状態に持ち込めたし、FP2では予定していた標準的なプログラムを完了できた。タイヤに関する貴重な情報も得られたし、セッション間でいくつかセットアップの構造的な調整も行った」と振り返った。

また、「明日に向けて細かい部分の仕上げは必要だけど、自分たちが上位争いに加われることを確認できたのは励みになる」と手応えを語った。

今週末のサウバーは、他のどのチームよりも多くの改良パーツを持ち込んだ。前後ウイングとビームウイングによって車体全体の低ドラッグ化を推進しつつ、新型フロアの導入により、総合的なパフォーマンス向上に取り組んでいる。

ボルトレート、燃料漏れでFP2欠場

一方で、新人ボルトレートにとっては厳しい一日となった。FP1では20番手最下位にとどまり、FP2では燃料漏れのトラブルに見舞われ、一切走行ができなかった。

ボルトレートは「今日は思い描いていたような1日にならなかった。ここをF1マシンで走るのは今回が初めてだから、貴重な走行時間を失ってしまい本当に悔しい」と振り返る一方で、「ニコがトップ10で締めくくってくれたから、それについては励みになる」と前向きな姿勢を見せた。

「良い参考になるし、データや彼の走りからできる限り多くを学び、明日の最終プラクティスに向けてしっかり準備を整えていきたい」と続け、巻き返しへの意欲を示した。


2025年F1サウジアラビアGPの初日FP2をトップで締め括ったのはランド・ノリス(マクラーレン)。2番手には0.163秒差で僚友オスカー・ピアストリが、3番手にはマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が続く結果となった。

FP3は日本時間4月19日(土)22時30分から、公式予選は同26時から1時間に渡ってジェッダ市街地コースで開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

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