
「足りなかったのはパワーだ」 中団復帰も束の間…アストンホンダ、再び最後列独占。アロンソには“エンジン問題”も
車体側の二段階のアップグレードにより、中団争いに復帰したかに思われたアストンマーティン・ホンダだが、3戦ぶりに再び最後列を独占した。9月5日(土)に行われた2026年F1第13戦イタリアGPの公式予選で、アストンマーティン・ホンダ勢はキャデラック勢に対してもコンマ8秒の遅れを取った。
カレンダー随一のパワーサーキットとして知られる伝統のモンツァで、フェルナンド・アロンソは21番手、ランス・ストロールは22番手に沈んだ。
ホンダ・レーシング(HRC)の折原伸太郎トラックサイド・ゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアは「現時点では、この予選結果が現実的な順位です」と認めた。
さらにアロンソによれば、Q1終盤にエンジントラブルが発生し、新品タイヤで予定していた最終アタックのチャンスを逃したという。ホンダ側は現時点で原因を特定できておらず、予選後もデータ解析を続けている。
アロンソを襲った「エンジン問題」
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
モンツァ・サーキットを走行するフェルナンド・アロンソとランス・ストロールのアストンマーティン・ホンダAMR26、2026年9月5日(土) F1イタリアGP FP3
セッションを終えたアロンソは、モンツァでの今回の苦戦は事前から重々承知していたと振り返った。
「もちろん、完全に予想通りだ。ストレートが多ければ多いほど、苦戦することは分かっていた。次に同じようなことになるのはラスベガスだろうね」
「それに今回はエンジンにも問題が発生してしまい、新品タイヤで最後のアタックができなかった。だから、早い段階で僕らの予選は終わってしまった」
終盤のトラブルについてアロンソは「エンジン」としているが、ホンダ側は具体的な原因をまだ完全には特定できていない。
折原TGMは「残念ながら、アロンソ選手は予選で最終アタックに臨むことができませんでした」と認めつつ、「原因を究明すべく、現在もデータの分析を進めています」と説明した。
「足りなかったのはパワー」 露呈した弱点
アストンマーティン・ホンダは、カレンダーの中でも特にパワーユニット(PU)の性能が問われるモンツァで、週末を通じて後方に沈んだ。苦戦の理由について折原TGMは、こう語る。
「モンツァはパワーユニットにとって厳しいサーキットであり、今日の予選結果がそれを表しています。データの最適化を継続してパフォーマンスの改善を図ってきましたが、現時点では、この予選結果が現実的な順位です」
Courtesy Of Honda Motor Co., Ltd
アストンマーティンのガレージでチーム関係者と話すHRCトラックサイドゼネラルマネージャー兼チーフエンジニアの折原伸太郎、2026年9月4日(金) F1イタリアGPフリー走行(モンツァ・サーキット)
アロンソは、ホンダがモンツァで期待していた前進を果たせなかったことについて問われると、「いや、特に何もない。予想していたことだからね。もっと相性の良いサーキットを待つ必要がある」と淡々と答えた。
また、パフォーマンス不足の要因についてストロールは、「シャシーはそれほど悪くなかった。取り組むべき点はいくつかあるけど、足りなかったのはパワーだ」と語った。
決勝へ「チャンスをすべてモノに」
厳しい予選結果とはなったが、決して後退しているわけではない。前戦オランダGPから重点的に取り組んできたドライバビリティについて、折原TGMは「引き続き正しい方向に改善が進んでいます」と評価した。
決勝は最後列からのスタートとなるが、ホンダは改善が進んでいるドライバビリティを生かしつつ、現状のパッケージから可能な限りパフォーマンスを引き出す考えだ。
アストンマーティンの現場チームを統括するマイク・クラックは、レースに向けて「明日も同じように厳しい戦いになるだろう。だから、自分たちでコントロールできる要素を最大限に生かし、巡ってくるチャンスをすべてモノにしていきたい」と語った。
2026年F1イタリアGP予選ではピエール・ガスリー(アルピーヌ)が驚愕のポールポジションを獲得。2番手ジョージ・ラッセル(メルセデス)を0.060秒差で退けた。角田裕毅(レーシング・ブルズ)はQ1敗退に終わった。
決勝レースは日本時間9月6日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周5793mのモンツァ・サーキットを53周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。