2023年F1《正式版》カレンダーとスプリント日程:史上最多23戦、日本GPは8年ぶり9月開催
史上最多となる全23戦から成る2023年シーズンのF1世界選手権カレンダーが1月17日(火)、ようやく確定した。三重県鈴鹿サーキットでの日本GPは第18戦として2015年以来、8年ぶりに9月に開催される。
中国復活なく23戦で確定
上海インターナショナル・サーキットを舞台とするF1中国GPは当初、第4戦として4月16日に組み込まれていたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で昨年12月に中止が発表された。
そこでF1は水面下で代替レースの確保に向けて動いたが、海外からの入国者に義務付けていた強制隔離を撤廃するなど、中国政府が「ゼロコロナ」政策の大幅緩和を決めた事で再び、カレンダーへの復活が噂されていた。
だがF1は火曜、代替レースを行わない事を発表。2023年シーズンのF1カレンダーが23戦で決定した事を明らかにした。
初開催を迎えるF1ラスベガスGPのみ、国際自動車連盟(FIA)によるサーキットの承認が必要な状況だが、承認は時間の問題で、事実上カレンダーが確定した形だ。
4月16日の枠が埋まらなかったため、第3戦オーストラリアGPと第4戦アゼルバイジャンGPとの間には4週間の空白が生じた。
Rd. | 日付 | グランプリ | 会場 |
---|---|---|---|
第1戦 | 3月05日 | バーレーンGP | バーレーン国際サーキット |
第2戦 | 3月19日 | サウジアラビアGP | ジェッダ市街地コース |
第3戦 | 4月02日 | オーストラリアGP | アルバート・パーク |
第4戦 | 4月30日 | アゼルバイジャンGP | バクー市街地コース |
第5戦 | 5月07日 | マイアミGP | マイアミ国際オートドローム |
第6戦 | 5月21日 | エミリア・ロマーニャGP | イモラ・サーキット |
第7戦 | 5月28日 | モナコGP | モンテカルロ市街地コース |
第8戦 | 6月04日 | スペインGP | カタロニア・サーキット |
第9戦 | 6月18日 | カナダGP | ジル・ビルヌーブ・サーキット |
第10戦 | 7月02日 | オーストリアGP | レッドブルリンク |
第11戦 | 7月09日 | イギリスGP | シルバーストン・サーキット |
第12戦 | 7月23日 | ハンガリーGP | ハンガロリンク |
第13戦 | 7月30日 | ベルギーGP | スパ・フランコルシャン |
第14戦 | 8月27日 | オランダGP | ザントフォールト |
第15戦 | 9月03日 | イタリアGP | モンツァ・サーキット |
第16戦 | 9月17日 | シンガポールGP | マリーナ・ベイ市街地コース |
第17戦 | 9月24日 | 日本GP | 鈴鹿サーキット |
第18戦 | 10月08日 | カタールGP | ロサイル国際サーキット |
第19戦 | 10月22日 | アメリカGP | COTA |
第20戦 | 10月29日 | メキシコGP | エルマノス・ロドリゲス |
第21戦 | 11月05日 | サンパウロGP | インテルラゴス |
第22戦 | 11月18日 | ラスベガスGP | ラスベガス市街地コース |
第23戦 | 11月26日 | アブダビGP | ヤス・マリーナ・サーキット |
各グランプリのタイムスケジュール
日付 | GP | FP1 | FP2 | FP3 | 予選 | 決勝 |
03/05 | バーレーン | 14:30 | 18:00 | 14:30 | 18:00 | 18:00 |
03/19 | サウジアラビア | 16:30 | 20:00 | 16:30 | 20:00 | 20:00 |
04/02 | オーストラリア | 12:30 | 16:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
04/30 | アゼルバイジャン | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
13:30 | 17:00 | 13:30 | 17:30 | 15:00 | ||
05/07 | マイアミ | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:30 |
05/21 | エミリア・ロマーニャ | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
05/28 | モナコ | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
06/04 | スペイン | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
06/18 | カナダ | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 14:00 |
07/02 | オーストリア | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:30 | 15:00 | ||
07/09 | イギリス | 12:30 | 16:00 | 11:30 | 15:00 | 15:00 |
07/23 | ハンガリー | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
07/30 | ベルギー | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:30 | 15:00 | ||
08/27 | オランダ | 12:30 | 16:00 | 11:30 | 15:00 | 15:00 |
09/03 | イタリア | 13:30 | 17:00 | 12:30 | 16:00 | 15:00 |
09/17 | シンガポール | 17:30 | 21:00 | 17:30 | 21:00 | 20:00 |
09/24 | 日本 | 11:30 | 15:00 | 11:30 | 15:00 | 14:00 |
10/08 | カタール | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
13:30 | 17:00 | 13:30 | 17:30 | 17:00 | ||
10/22 | アメリカ | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
12:30 | 16:00 | 13:00 | 17:00 | 14:00 | ||
10/29 | メキシコ | 12:30 | 16:00 | 11:30 | 15:00 | 14:00 |
11/05 | ブラジル | FP1 | 予選 | FP2 | SP | 決勝 |
11:30 | 15:00 | 11:30 | 15:30 | 14:00 | ||
11/18 | ラスベガス | 18:30 | 22:00 | 18:30 | 22:00 | 22:00 |
11/26 | アブダビ | 13:30 | 17:00 | 14:30 | 18:00 | 17:00 |
2023年スプリント開催地
2023年シーズン中に開催されるF1スプリントは昨年より3回多い計6回。新たにバクー市街地コース、スパ・フランコルシャン、ロサイル・インターナショナル・サーキット、そしてサーキット・オブ・ジ・アメリカズの4箇所がデビューする。
選定に際してはオーバーテイクの機会や接近戦、高速セクションの有無など、スプリントの魅力を最大限に活かせるかどうかが考慮された。
グランプリ | サーキット | 日付 |
---|---|---|
アゼルバイジャンGP | バクー市街地コース | 4月28-30日 |
オーストリアGP | レッドブル・リンク | 6月30-7月2日 |
ベルギーGP | スパ・フランコルシャン | 7月28-30日 |
カタールGP | ロサイル・サーキット | 10月6-8日 |
アメリカGP | COTA | 10月20-22日 |
サンパウロGP | インテルラゴス・サーキット | 11月3-5日 |
F1は2023年のスプリントでDRSの使用制限を緩和する方針を打ち出している。11月のアブダビGPの週末に行われたF1コミッションでは、スタート及びセーフティーカーからの再開時にDRSの使用許可を1周早める案が承認された。
リアウイングの角度を変更して空力抵抗を低減し、オーバーテイクの促進を目指すDRSは、クラッシュなどの事故を防止する観点からスタートまたは再スタート後の最初の2周は使用できないルールとなっている。
これを2周目から使用できるようにした場合にどの程度のレース性向上が期待できるのかについて、まずは2023年のスプリントを使って実験・評価を行い、その上で2024年にはスプリントだけでなく決勝を含めた全てのレースでの採用を目指していくという。
更に、来年のスプリントではレース中の事故に対する損害賠償制度が簡素化され、1イベント毎、1チームあたりの上限額が従来の15万ドルから30万ドルへと引き上げられ、細々とした補償条項は一掃される。
加えて、パルクフェルメに関するルールの簡素化も検討されている。初日に予選が行われる事から、スプリント採用の週末はパルクフェルメの監視体制を増強しなければならず、運用上の課題が発生している。