F1モナコGPの舞台となるモンテカルロ市街地コースcopyright Ferrari S.p.A.

F1モナコGP、延期ではなく中止…64年連続開催の歴史途切れる

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F1側からの延期発表にも関わらず、モナコGPの主催者であるモナコ自動車クラブ(ACM)は、5月21日~24日に予定されていた2020年のモナコグランプリが延期ではなく中止であると発表した。またその2週間前に行われる予定であったグランプリ・ド・モナコ・ヒストリークも中止が宣言された。

モナコ公室は19日、国家元首のアルベール2世が新型コロナウイルスの検査で陽性反応を示したと発表。モナコでは19日時点で10人の感染が確認されている。

今や世界3大レースに数えられるF1モナコGPは、モーリス・トランティニアン(フェラーリ)が優勝した1955年以降、一度も途切れる事なく開催され続けてきた。だが、新型肺炎の予期せぬ世界的流行に伴って、この連続開催記録は64年で終わりを迎える。次に65年目に挑戦できるのは早くて2085年となる。

モナコ政府は14日夜、近隣国における新型肺炎の流行に対応すべく、生活に必須ではない商業施設の閉鎖を決定。スーパーマーケットや食品市場、薬局、タバコ販売店、新聞販売店、ガソリンスタンド、銀行などの営業は許可されるが、レストランやカジノ、カフェや劇場、映画館やナイトクラブなどの他のすべての商業施設は、土曜日深夜から閉鎖されている。

ACMは中止の理由について「世界的なパンデミックによって先行きは不透明となり、2020年のFIA-F1世界選手権への影響は見通せず、チームの参戦は不確実性を帯び、世界各国政府は様々な隔離措置を講じ、複数の国々がモナコ公国への渡航を制限し、更には関係するすべての企業がプレッシャーに晒されており、イベント成功のために必要な献身的なスタッフやボランティア(1500人以上)はもはや維持できない状況だ」と述べ、次のように続けた。

「これらを踏まえて、この世界的な危機の重大性について慎重に検討した結果、ACMの取締役会は非常に残念ながらも、第12回グランプリ・ド・モナコ・ヒストリーク及び第78回モナコグランプリをキャンセルする決定を下した」

開幕7戦が中止状態にある中、モナコが延期開催を諦めたという事実は、他の6戦の現地プロモーターにとっては朗報と言える。ただしモナコと同じ市街地サーキットでの開催となるオーストラリアとアゼルバイジャンが今シーズンにレースを開催できる可能性は極めて低い。開催の余地があるのは8月の3週に限られつつある。

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