スーパーフォーミュラ最終鈴鹿での会見に臨んだピエール・ガスリー
Courtesy Of Dutch Photo Agency/Red Bull

無念ピエール・ガスリー…F1諦めスーパーフォーミュラに挑むも、台風のためにタイトルの夢潰える

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F1アメリカGPよりも日本のスーパーフォーミュラでの年間王者獲得のチャンスを選んだピエール・ガスリー(TEAM MUGEN)であったが、自然現象の前にその夢は潰えた。21日(土)午後5時15分、全日本スーパーフォーミュラ選手権の主催者は、最終戦鈴鹿の決勝レースの中止を発表。今日の予選結果をもってランキングが確定した。

今週末の日本列島には超大型で非常に強い台風21号が接近、中心の気圧は925ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、かなりの被害が予想されている。鈴鹿サーキット総支配人である塩津宏幸は「レース運営と来場者の安全確保が最優先」と語り中止の理由を明らかにした。また、株式会社日本レースプロモーションの倉下明は「代替日も検討したものの、今季中の開催は困難と判断」との声明を発表した。

0.5ポイント差でランキングリーダーの石浦宏明(CERUM INGING)を追っていたガスリーだが、決勝の中止によって逆転のチャンスは与えられず2位が確定、ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得した。

「シーズン初めは少し苦戦したけど徐々にスーパーフォーミュラにも慣れていったし、チームの皆のおかげでマシンの調子もどんどん良くなっていったね。最終戦までチーム無限で走ることができて光栄だし、雨のレースとなりそうな今週末もベストを尽くして頑張るよ」と意気込みを語っていたガスリーだが、倭国の神風はフランスの有望な若手を遮った。

接近する台風の影響で21日のフリー走行はウェットコンディションとなった。天候の悪化によってセッションは赤旗中断。天候回復を待ってリスタートされるもコースアウトが相次ぐなど混乱、再び2回の赤旗中断となった。2度目の再開後は雨脚が弱まり、アンドレ・ロッテラー(TOM’S)が1分54秒の395の最速をマーク、ガスリーは全体の8番手となるタイムを記録した。決勝の中止はこの予選後に下された。

世界最高峰のフォーミュラ1よりもスーパーフォーミュラでの王者を優先したガスリー、戦えずして敗れ去った事にがっかりしながらも、タイトルを獲得した石浦を賛辞する。

「素晴らしいシーズンだったよ。チームはベストを尽くしてくれたし2勝挙げれたし、チームやスポンサーには心から感謝してる。チャンピオンになった石浦選手には、この場を借りておめでとうと言わなきゃね」

「素晴らしいドライバー達とシーズンを戦えて光栄さ。ルーキーオブザイヤーを獲得できたのもすごく嬉しいけど、最終戦はちゃんと石浦選手と争って結果を出したかった。でも、スーパーフォーミュラに参戦して、僕自身はすごく良い経験ができたし、成長できたと確信してる」

「ほとんどが走ったことのないサーキットだったけど、毎戦全力を尽くしたよ。すぐに結果を出さなきゃならなかったのは大変だったけど、すごく良い経験になった。日本語も少し上手くなったと思うよ!」

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