離脱条項行使せず。フェルスタッペン、レッドブルF1と2030年まで契約延長「第二の家族」と次章へ…移籍騒動に終止符

  • Published:
  • Googleで優先するソースとして追加する

レッドブル・レーシングは2026年8月20日(木)、マックス・フェルスタッペンとの契約を2030年シーズン末まで延長したと発表した。4度のF1王者の母国、第12戦オランダGPの週末を控えたタイミングで、その去就をめぐる憶測に終止符が打たれた。

従来の契約は2028年末までだったが、今回の延長により、レッドブルでの在籍期間はさらに2年延びる。2030年シーズン終了時、フェルスタッペンは33歳となる。

今回の契約延長は、レッドブル、フェラーリ、マクラーレン、メルセデスという現在のF1トップ4チームで、2027年に向けたドライバー変更がほぼ消滅したことを意味する。

フェルスタッペン「第二の家族」と契約継続

フェルスタッペンは「契約延長を本当に嬉しく思う。最高のメンバーが揃っているし、みんなで協力しながら、また上を目指せることにワクワクしている」と述べた。

「これこそ、僕ら全員がずっと目指してきた究極の目標で、これからも追い続ける。信頼を寄せてくれたレッドブル、ローランをはじめとするレッドブル・レーシングのみんなに感謝したい」

「僕はいつもそう言ってきた。このチームは僕にとって第二の家族のような存在で、本当に居心地がいい。レースで勝ちたいという思いを抱いてこのチームに来て、一緒に成し遂げてきたことは本当に素晴らしく、数えきれないほどの特別な瞬間を分かち合い、4度のワールドチャンピオンを獲得した。キャリアのすべてを共にしてきた同じチームでこの旅を続けられることは、本当に特別で、ずっと望んでいたことだ」

「ローランとこの1年以上にわたり一緒に仕事をしてきて、彼がチームに対して抱く明確なビジョンが見えてきた。ミルトンキーンズのみんなが、僕らが築こうとしているものを信じてくれている。次の章を楽しみにしているし、これからもさらなる勝利を目指し、タイトル争いを続けながら、このチームの未来を共に形作っていきたい」

現在、フェルスタッペンはドライバーズ選手権で6位と苦戦しており、今週末のオランダGPを前に首位アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)に110ポイント差をつけられている。

メキーズ「最高のドライバーを引き留めた」

チーム代表のローラン・メキーズは、フェルスタッペンとの契約延長についてこうコメントした。

「マックスが我々と共に歩み続け、グリッド最高のドライバーを引き留められたことは、レッドブル、レッドブル・レーシング、そしてF1やモータースポーツ界全体にとっても素晴らしいニュースだ」

「マックスとこのチームが築き上げてきたものを実現できるパートナーシップは、スポーツ界でもごくわずかだ。最初から、マックスはレッドブル・レーシングを特別な存在たらしめるすべて、妥協のない競争心、揺るぎない決意、そして常識に挑む勇気を体現してきた」

メキーズはさらに「マックスがチームやレッドブルのモータースポーツの歴史に与えた影響は変革的であり、我々が共に成し遂げてきたすべての土台となってきた」と続け、これまでの信頼関係が今回の決断の礎になったとの見方を示した。

マクラーレンと協議、離脱条項を行使せず

レッドブルは近年、クリスチャン・ホーナーやヘルムート・マルコら主要人材を失い続けている。さらに、フェルスタッペンのエンジニアを務めるジャンピエロ・ランビアーゼも2028年にマクラーレンへ移籍する。

フェルスタッペンの契約には、サマーブレイクの開始時点でドライバーズ選手権の上位2位以内に入れなかった場合、他チームへ移籍できる離脱条項が含まれていたとされ、その条件を満たしていた。

フェルスタッペン陣営は2027年からの移籍を巡ってマクラーレンと協議したとみられるが、最終的には離脱条項を行使することなく、レッドブルへの残留を選んだ。

フェルスタッペンは今年、新たに導入されたパワーユニット(PU)規則を痛烈に批判しており、今季末限りでF1を去ることも辞さないとの意向を明らかにしていた。その後、F1はPU規則の一部を修正し、2027年以降は電力出力の割合をさらに引き下げる方針を示した。

レッドブル・レーシングも今季序盤は苦戦したが、その後は着実に速さを取り戻してきた。信頼性の課題も克服しつつある。実際、直近の2戦でフェルスタッペンは2度表彰台に立った。

フェルスタッペン残留発表の直前には、ウィリアムズがカルロス・サインツおよびアレックス・アルボンの契約延長を発表した。これにより、現行グリッドの半数以上のドライバーが2027年に向けた契約を固めた。

今季もフェルスタッペンが引き金となり、移籍をめぐる“シリーシーズン”が過熱した。マクラーレンへの移籍でオスカー・ピアストリが弾き出されるという憶測や、その後はメルセデスのいずれかのドライバーがシートを失うのではないかという観測も浮上した。

これらが現実となればF1にとって大きな話題になっていたはずだが、結局そこまでの“シリーシーズン”にはならなかった。

F1はサマーブレイクを終え、今週末のオランダGPでシーズン後半戦を迎える。フェルスタッペンは今季まだ勝利を挙げられていない。

F1オランダGP特集