
ルクレール、”小生意気な弟”との共演が「唯一のポジティブ」ハミルトンも三重苦で13番手…最終戦でもフェラーリ迷走
シャルル・ルクレール(フェラーリ)にとって、ヤス・マリーナ・サーキットで行われた2025年F1最終戦アブダビGPの初日セッションは、最高の瞬間と最悪の感触が同時に押し寄せる複雑な一日になった。
フェラーリのガレージには昨年に続き、アルトゥール・ルクレールの姿があった。シャルルの3歳年下の弟は、チームに義務付けられたルーキー起用枠を得てFP1でSF-25のステアリングを握り、27周を走破して16番手タイムを記録した。
コース上で弟と共演するという、幼少期からの夢が再び実現した瞬間だったが、兄シャルルにとっての朗報は、残念ながらそれだけだったようだ。
「言うじゃないか!」スピンをからかわれ苦笑
FP1では、シャルルがターン5でスピンを喫する場面があった。これを見たアルトゥールは、「あれはファンのためにバーンアウト(タイヤを空転させるパフォーマンス)をやってるんだと思うよ」と無線で”フォロー”した。
セッション後、その発言を伝え聞いたシャルルは、「無線でそんなことを言ってたなんて、知らなかったよ。言ってくれるじゃないか!」と苦笑した。
今年10月に28歳になったばかりのシャルルは、弟と共にサーキットを走る感慨をこう語る。
「本当に信じられない気持ちだよ。一緒にF1マシンで走るのは、子供の頃から二人で夢見てきた瞬間だから、いつだって特別な感情が湧いてくる」
「ただ残念なことに、それだけが今日唯一のポジティブな出来事だった。何しろずっとクルマに苦戦していたからね。でも、少なくともあの瞬間だけは少し笑顔になれたよ」
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
フェラーリSF-25のコックピットに座るアルトゥール・ルクレール、2025年12月4日(木) F1アブダビGPメディアデー(ヤス・マリーナ・サーキット)
ここ数戦で欠けた何か―深刻なペース不足改善せず
シャルルはFP1で3番手につけるも、FP2では8番手に後退。ペース不足を訴えた。フェラーリはここ数戦、クルマからパフォーマンスを引き出せず、予選・決勝ともに苦しい状況が続いている。
「いろいろ試してるけど、2〜3戦前から何かが欠けていて、それがどこへ消えたのかまだ良く分からないんだ」とシャルルは語る。
「ただ、原因を解明するために全力を尽くしてる。明日の予選までに解決策が見つかることを願うよ」
一方、不振が続く中でも、シーズン最後の金曜日を終えた安堵はあるようだ。
「現状を考えれば、ある意味うれしい。ただ、最後は良い形で締めくくりたいんだ。このままだとそうはなりそうにないけれど、ベストを尽くすよ」と締め括った。
ハミルトンは”三重苦”で13番手
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ガレージでアルトゥール・ルクレールの走行を見守るルイス・ハミルトン(フェラーリ)、2025年12月5日F1アブダビGP FP1(ヤス・マリーナ・サーキット)
ガレージの反対側もクルマの問題に直面している。FP1をアルトゥールに譲ったルイス・ハミルトンは、FP2で13番手に沈んだ。
「アーサーは今朝いい仕事をしてくれた。若手が輝く姿を見るのはいつだって刺激になる。セッションを逃した側は、どうしても少し出遅れることになるけど、できるだけ早くスピードを上げられるよう取り組んだ」
「バランスがかなり厄介だった。やるべきことはまだ多い。それでもまだ希望は捨てちゃいない。このクルマにはポテンシャルがあるはずだ」
ハミルトンは課題として、ライドの悪さ、バウンシング、そしてアンダーステアを挙げた。
「チームには『これが僕の課題だ、解決するのを手伝ってくれ』って伝えている。セクター1と2は悪くなかったけど、問題はセクター3で0.7秒も失っていることだ。明日に向けてこの部分を改善できれば、もう少し上位にいけると思う」
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ヤス・マリーナ・サーキットをフェラーリSF-25で駆け抜けるアルトゥール・ルクレール、2025年12月5日F1アブダビGP FP1
2025年F1アブダビGPの初日FP2をトップで締め括ったのはランド・ノリス(マクラーレン)。2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を0.363秒で退けた。3番手にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。
FP3は日本時間12月6日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってヤス・マリーナ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。