
ルイス・ハミルトン、総額25億円の車コレクション”全売却”を告白―40歳王者の価値観を変えたものとは
ルイス・ハミルトン(フェラーリ)が2025年F1第17戦アゼルバイジャンGPを前に、自身の自動車コレクションをすべて手放したことを明かした。総額約1,500万ユーロ(約25億円)と推計される計15台のスーパーカーは売却され、今はアート収集に夢中だという。
価値観の変化、「動く美術館」との決別
Courtesy Of Mercedes-Benz Group AG
F1技術を採用する新型ハイパーカー「メルセデスAMG ONE」外装全体 (7)
独専門メディア『Motorsport-Total』によると、ハミルトンは「もう車は持っていないんだ。全部手放してね。今はアートに夢中なんだ」と明かした。
これは、V6ハイブリッドを搭載するフェラーリの最新フラッグシップ「F80」の購入予定について問われた際に飛び出した。今年40歳を迎えたハミルトンにとって、価値観の大きな変化を象徴する発言だった。
手放したコレクションは、まさに「動く美術館」と呼ぶにふさわしいラインナップだった。モナコとロサンゼルスのプライベートガレージに保管されていた15台の総額は、推定1,500万ユーロ(約25億円)に達する。7度の世界王者にとってクルマは誇りそのものだったが、今や関心の中心はアートへと移った。
以前ハミルトンが所有していたコレクションの全貌
- パガーニ・ゾンダ 760 LH(ハミルトン専用ワンオフモデル)
- メルセデスAMG ワン
- メルセデスAMG SLS ブラックシリーズ
- メルセデスAMG GT R
- メルセデスAMG G63 6×6
- メルセデス・マイバッハ S600
- フェラーリ・ラフェラーリ
- フェラーリ・ラフェラーリ・アペルタ
- フェラーリ・599 SA アペルタ
- 1966年式シェルビー・コブラ 427
- 1967年式フォード・マスタング・シェルビー GT500
- マクラーレンP1
- 1995年式マクラーレンF1
- ミニ・クーパー
- メルセデス EQC
唯一の例外:F40への変わらぬ愛
だが、今なおハミルトンの心に特別な場所を占め続ける車がある。フェラーリF40だ。「もし車を買うとしたらF40だろうね。でもそれは車というよりは素晴らしい芸術品のような存在なんだ」と語る。
1月末にマラネッロを初訪問した際、故エンツォ・フェラーリの家の前でF40と撮影した写真は、新天地での決意を象徴する一枚となった。
Courtesy Of Ferrari S.p.A.
かつてエンツォ・フェラーリが住んでいたマラネッロの家の前で写真撮影に臨むルイス・ハミルトン、2025年1月20日
さらに、将来的な夢もある。ハミルトンは今年の開幕戦の際に「フェラーリをデザインしたい。F40をベースに“F44”を作りたいんだ」と語り、自身の美学をロードカーに投影する構想を明かしている。
フェラーリ加入1年目の厳しい現実
一方、F1ドライバーとしてのハミルトンは厳しい現実に直面している。フェラーリ移籍1年目、ここまで16戦を戦いながら表彰台はゼロ。これまで18年連続で表彰台を記録した偉業が途絶える危機にある。
「優勝を狙うのは少し現実離れしているけど、表彰台に上がりたい。今週末がその始まりになればいい」と前を向くハミルトン。華やかなコレクションを手放し、新たな情熱を抱えながら、40歳の王者は依然としてサーキットで挑戦を続けている。