
F1イギリスGP:サインツを処分、潜在的危険走行で規則違反
2025年F1第12戦イギリスGPの金曜フリー走行2回目(FP2)において、「潜在的に危険な走行」をした疑いがあるとして、ウィリアムズのカルロス・サインツがセッション後に召喚され、警告処分を受けた。
ヴィタントニオ・リウッツィを含む4名のスチュワードは、F1競技規則第33条4項違反に該当する可能性があるとして、現地時間同日17時25分より聴聞を実施するとの通達を出した。
問題の場面は、セッション序盤のラフフィールドコーナー(ターン7)出口で発生した。スピンを喫したサインツはコース上に停止したのち、後方からニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)が接近する中で再始動した。ヒュルケンベルグは接触を回避するために、進路を左に変更せざるを得なかった。
また、このスピンに際しては、コントロールを失いルイス・ハミルトン(フェラーリ)にあわや接触かという場面もあった。
Sainz has a spin and almost collides with Hamilton 😮#F1 #BritishGP pic.twitter.com/MTqphIX7oN
— Formula 1 (@F1) July 4, 2025
第33条4項違反については、場合によってはフリー走行中のインシデントであっても、グリッド降格ペナルティが科せられる可能性があるが、スチュワードは「ダブルイエローが振られていたこともあり、実際に危険な状況には至らなかった」として、警告処分に留めた。
スチュワードによるとサインツは、クルマが接近しているか確認しないまま再始動した。サインツは聴聞において「ヘッドレストの影響で右側を確認できなかった」と釈明したが、同時に、自身がどこで停止したのかを正確に把握できておらず、十分なスペースがあると誤認していたとも説明した。
今季フェラーリからウィリアムズへと移籍したサインツだが、その船出は決して順風満帆とは言い難い。開幕から11戦を終えた時点で、チームメイトのアレックス・アルボンが42ポイントを獲得しているのに対し、サインツは13ポイントにとどまっている。