
角田裕毅、改良型RB21をどう評価した? フェルスタッペンに0.092秒と迫る8番手
2025年F1第7戦エミリア・ロマーニャGPの初日セッションを終えた角田裕毅(レッドブル・レーシング)は、「全体としてはポジティブな1日」と振り返る一方、アップグレードが施されたRB21での走行については「まぁまぁ」と、やや控えめな評価を口にした。
レッドブルは、ヨーロッパラウンドの初戦に合わせてRB21に広範なアップグレードを投入。主な変更点はラジエーターダクトとサイドポッドの形状で、インレット周辺の構造や支持ステーの再設計を通じて空力効率の向上を狙った。加えて、前戦マイアミGPでマックス・フェルスタッペンのマシンに導入された改良型フロアが、今大会より角田の22号車にも搭載された。
FP1ではクリーンラップが得られず16番手に沈んだ角田だったが、午後のFP2では1分15秒827を記録。5番手につけたフェルスタッペンとの差をわずか0.092秒にとどめ、8番手タイムで初日を終えた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
レッドブルRB21をドライブする角田裕毅、2025年5月16日(金) F1エミリア・ロマーニャGPフリー走行(イモラ・サーキット)
セッション後、アップグレードが施されたマシンの感触について尋ねられると、角田は「まぁまぁでした。もちろん、トップ5とかトップ3といった状況ではないので、まだまだやるべきことがたくさんあります。ただ全体的にはポジティブな1日だったと思います」と答えた。
初日の2回のプラクティスでは、いずれもマクラーレンが1-2体制を築き、オスカー・ピアストリがトップタイムを連発。レッドブル勢はコンマ4秒以上遅れを取った。
アップグレードされたばかりのクルマから、そのポテンシャルを最大限に引き出すのには通常、ある程度の時間を擁する。2日目に向けた改善次第では、マクラーレンに太刀打ちできるだけの競争力を引き出せる可能性もあるが、角田は慎重な見方を示した。
「概ねFP2では接近できるものの、予選や決勝になると彼らはさらに一段階ペースを上げる傾向があります」として角田は、ライバルの動向に振り回されずに、自分たちが改善すべきポイントに焦点を当てるべきだと主張した。
「明日に向けて、確実にまとめ上げていくことが必要です。クルマにボトルネックがあることは分かっていますし、それが確認できたのは良かったと思います。特にロングランでは、ショートラン以上に課題が見えてきました」
「少なくとも僕自身としては、とにかく自分のやるべきことに集中して、改善し続けるだけです」
マクラーレンの好調ぶりが際立つ中、角田とレッドブルはどこまで差を詰められるか。土曜日の予選に向けて、RB21の仕上がりと角田のアプローチに注目が集まる。
2025年F1エミリア・ロマーニャGPの初日プラクティスをトップで締め括ったのはオスカー・ピアストリ。マクラーレンのチームメイトであるランド・ノリスをわずか0.025秒差で退けた。3番手にはピエール・ガスリー(アルピーヌ)が続く結果となった。
FP3は日本時間5月17日(土)19時30分から、公式予選は同23時から1時間に渡ってイモラ・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。