
角田裕毅、”期待外れ”の10番手に落胆の色「オーバードライブ気味」とホーナー示唆
2025年F1第6戦マイアミGPの公式予選が5月3日に行われ、レッドブル・レーシングの角田裕毅は10番グリッドを獲得。前日のスプリント予選でSQ1敗退を喫していただけに、Q3進出には一定の満足感を示したが、「より上位を期待していた」と複雑な心境をのぞかせた。
角田はQ1で新品ソフトタイヤを2セット投入し、僚友マックス・フェルスタッペンから0.428秒差の9番手でQ2へ進出。続くQ2ではその差を0.316秒に縮め、9番手で最終ラウンドに進出したが、Q3ではタイムを伸ばせず、ポールを獲得したチームメイトから0.739秒遅れの10番手に終わった。
Q3でタイムが伸び悩んだことについて角田は、現時点では見当がつかないと明かしつつ、Q3に進めたことについては「まずまず」としたが、一方で「当然、10番手より上位を期待していました」と語り、「複雑な気持ちです」と本音をもらした。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
雨のマイアミ・インターナショナル・オートドロームでウェットタイヤを履いてレコノサンス・ラップを周回する角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年5月3日(土) F1マイアミGPスプリント
チーム代表のクリスチャン・ホーナーは、角田がフェルスタッペンから大きく遅れたことについて問われると、「Q3に進出したし、よくやったと思う」と評価した上で、クルマの限界を超えて無理に攻めすぎた結果、逆にタイムを落としている可能性があると示唆した。
「Q3では、ある種の傾向が見えてきたように思う。少しオーバードライブ気味になっているのかもしれない」とホーナーは語る。
「路面が改善されていたにもかかわらず、Q3での彼のタイムは、Q2とほぼ同じようなものだった。だが、これは経験を重ね、クルマへの理解が深まることで解消されていくだろう」と今後の成長に期待を寄せた。
日曜の決勝レースで角田は、エステバン・オコン(ハース)と並ぶ5列目10番グリッドからスタートする。早い段階でオコンを攻略し、6・7番手スタートのウィリアムズ勢に迫る展開に持ち込めるかどうかが、レース前半の鍵となる。
予選前に行われたスプリントレースでは、最後尾の19番グリッドからスタートして6位入賞を果たす見事な走りを見せており、角田はレースでの前進に自信を深めている様子だ。
「ベストを尽くします。今日のスプリントでポイントが取れたことは前向きな材料ですし、FP1ではペースがあまり良くなかったのですが、セットアップを変更したことで今はクルマも変化していますし、本番のレースでは、もっとパフォーマンスを引き出せると確信しています」と語り、決勝での更なるポイント獲得に意気込みを示した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
スプリントに向けてガレージ内でヘルムート・マルコと話す角田裕毅(レッドブル・レーシング)、2025年5月3日(土) F1マイアミGP(マイアミ・インターナショナル・オートドローム)
2025年F1マイアミGP予選では、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポールポジションを獲得。2番手はランド・ノリス(マクラーレン)、3番手はアンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)という結果となった。
決勝レースは日本時間5月4日(日)29時にフォーメーションラップが開始され、1周5,412mのマイアミ・インターナショナル・オートドロームを57周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。