
フェルスタッペンの日本GPストップ遅延、原因は“ツインズ”不在─ホーナー明かす
2025年4月6日に鈴鹿サーキットで開催されたF1第3戦日本グランプリにおいて、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のピットストップが通常より遅れた原因について、チーム代表のクリスチャン・ホーナーが明らかにした。
主力メカニックの不在、リザーブ要員での対応
フェルスタッペンはレース中盤、ランド・ノリス(マクラーレン)と同一ラップでピットイン。この際、通常よりもわずかに時間を要したことで、ピット出口で両者はサイド・バイ・サイドとなった。フェルスタッペンがピットに要した時間はノリスより1.1秒長かった。
この背景についてホーナーは、次のように明かした。
「今週末は、ナンバー1メカニックである双子の兄弟(マット・コーラーとジョン・コーラー)が、残念ながら父親の体調不良のため英国に戻らなければならず、リザーブ要員でピットでの作業に対応しなければならなかった」
ノリスのピット作業も完璧ではなく、最終的にはフェルスタッペンがリードを維持した。ホーナーは「マクラーレンがオスカー(ピアストリ)を先にピットに入れた時点で、次はノリスだと予想できた。そこで我々も即座にカバーに動いた」と語り、適切な戦略的判断があったことを強調した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
パルクフェルメでチームと共に勝利を祝うマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年4月6日(日) F1日本GP(鈴鹿サーキット)
ウイング調整も失敗、苦境の第2スティント
さらにレッドブルは、バランスを調整するために、ピットストップでフロントウイングのフラップ角の変更を予定していたが、これにも失敗していた。
結果、第2スティントでは、フェルスタッペンが望んでいたよりもアンダーステア傾向が強く残ったという。
「そのためマックスは、レース中にエンジニアチームと協力し、ディファレンシャルやその他の設定を駆使してバランスを取り戻した。パフォーマンスを最後の一滴まで絞り出すという点で、素晴らしいチームワークだった」とホーナーは称賛した。
完璧な走りが要求されたレース─ホーナー称賛
ピット作業の遅れやバランス調整の不備といった課題を抱えながらも、フェルスタッペンは一切のミスなく走り切り、マクラーレン勢のプレッシャーを跳ね返した。
「今回のようにオーバーテイクがほとんどないレースでは、マクラーレン勢が前に出るには、奇跡的な出来事か、我々の大きなミスが必要だった。つまり、重要だったのは“1cmの狂いも許されない走り”をすることだった」とホーナーは振り返る。
「マックスはそのことを理解していたし、実際、必要に応じてペースを上げていた。最終シケインやターン11では、相手がDRS圏内に入れないよう、巧みに距離を保っていた」
2025年F1第3戦日本GP決勝レースでは、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインで通算64勝目を上げた。2位はランド・ノリス、3位はオスカー・ピアストリと、マクラーレン勢がこれに続いた。
バーレーン・インターナショナル・サーキットを舞台とする次戦バーレーンGPは、4月11日のフリー走行1で幕を開ける。