
鮮烈な初日6番手!自身の速さに驚くハジャー、角田裕毅が一端? 笑みを浮かべて野心的目標
2025年の開幕戦、F1オーストラリアGPの初日フリー走行で、良い意味で最も多くの注目を集めたのはレーシング・ブルズのニューカーマー、アイザック・ハジャーだった。
20歳のフランス人ドライバーは、チームメイトの角田裕毅と遜色ない走りを披露。FP1で角田を上回る9番手タイムを刻むと、続くFP2では6番手と、さらにタイムシートの上位につけ、マクラーレンやフェラーリといった強豪勢にも引けを取らない走りを見せた。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
フリー走行でVCARB 02をドライブするアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年3月14日(金) F1オーストラリアGP(アルバート・パーク・サーキット)
今季は6名のルーキーがグリッドに名を連ねているが、ハジャーはその中で最上位となった。
トップ10入りを果たした新人はハジャーのみで、ジャック・ドゥーハン(アルピーヌ)は14番手、アンドレア・キミ・アントネッリ(メルセデス)は16番手、リアム・ローソン(レッドブル)は17番手、ガブリエル・ボルトレート(ザウバー)は18番手という結果だった。オリバー・ベアマン(ハース)はFP1でのクラッシュにより、FP2に出走できなかった。
F1デビューシーズン初の金曜日を終えたハジャーは、順調な滑り出しに少しばかり驚きを隠せない様子だったが、そのメディア対応は落ち着き払っており、中堅を思わせるものだった。
素晴らしい初日だった、との問いかけに対してハジャーは、「正直に言うと、FP1の最初のラップからすごくクルマの感触が良くて、徐々にペースを上げることができたんだ」と淡々と振り返った。
また、ベンチマークとなる確かな存在が隣のガレージにいることに触れ、「もちろん、ユーキと一緒に走ることで比較ができて本当に良かったという部分もある。改善のスピードも速かったと思う」と語り、角田が自身の好調の一端を担ったと示唆した。
Courtesy Of Red Bull Content Pool
ガレージ内でドライブの準備をするアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)、2025年3月14日(金) F1オーストラリアGPフリー走行(アルバート・パーク・サーキット)
レーシング・ブルズのVCARB 02はアルバート・パーク・サーキットで注目を集めた。ハジャーのみならず角田も速さを発揮し、FP2を4番手で締めくくった。
マシンの競争力について問われたハジャーは、「確かに僕らはかなり調子が良さそうに見えたね!」と認めつつも、特に新人であるがゆえに他チームの動向を完全には把握できていないと指摘。「他のチームが明日に向けてどう調整してくるのか僕には分からない」と慎重な姿勢を示した。
一方で「何より重要なことは、僕自身が気持ちよく走れていることだ。クルマより、自分自身のパフォーマンスに驚いたよ」と自信ものぞかせ、「FP1ではすぐにペースに乗れたし、ロングランでもショートランでも良い感触を得ることができた」と手応えを語った。
週末の展望については、「Q2進出と言うのは図々しいことではないと思うけど…! できればQ3に行きたいね」とやんわりとした笑顔を見せながらも、野心的な目標を口にした。
2025年のF1オーストラリアGP初日FP2をトップで締め括ったのはシャルル・ルクレール(フェラーリ)。オスカー・ピアストリとランド・ノリスのマクラーレン勢がこれに続く結果となった。
FP3は日本時間3月15日(土)10時30分から、公式予選は同14時から1時間に渡ってアルバート・パーク・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。