F1カタールGP:ポールのフェルスタッペンを召喚、競技規定違反の疑いで
F1カタールGPのスチュワードは2024年11月30日の公式予選を経て、ポールポジションを獲得したマックス・フェルスタッペン(レッドブル)と、最前列2番グリッドを獲得したジョージ・ラッセル(メルセデス)の2名を召喚した。
直前のスプリントでかろうじて1ポイントを獲得するに留まったフェルスタッペンは、予選に向けてセットアップを変更。これが功を奏し、ラッセルを僅か0.055秒差で退け、6月のオーストリアGP以来、12戦ぶりのポールポジションを獲得した。
しかしながら、デレク・ワーウィックを含む4名の競技審判団は予選を経て、「不必要に低速で走行」した疑いがあるとしてフェルスタッペンを召喚した。この件に関して事情を聞くために、合わせてラッセルも召喚された。
聴聞会は現地23時15分より行われる。
F1競技規則第33条4項は「クルマを不必要に遅く運転したり、乱暴に運転したり、他のドライバーや他の人に危険を及ぼす可能性があるとみなされるような方法で運転してはならない」としており、違反が認められた場合、ペナルティが科される可能性がある。
一件は、ラッセルがアタックラップに向けて最終2コーナーに差し掛かった際に発生した。レーシングライン上を低速で走行するフェルスタッペンに遭遇したラッセルは、回避行動を強いられ、縁石とグラベルにクルマを乗り上げた。
このインシデントについてラッセルは「かなりヤバかった」と振り返り、最終ラップに向けた準備が妨害されたことで、最終的に0.055秒という僅差に影響した可能性があると示唆した。
「おかげでグラベルを走ることになってしまい、フロア全体に砂利が飛び散ってしまった。フロアが縁石に擦れてグラベルに滑り落ちた感じだったから、ダメージがないといいんだけど。それが原因でタイムを伸ばせなかったのかもしれない」とラッセルは語った。
スチュワードがこの件をどう判断するか、注目されるが、レッドブルのクリスチャン・ホーナー代表は、「タイヤを温めるためのアウトラップ中の出来事で、計測ラップではない」と指摘し、問題にはならないとの見方を示した。