返す言葉に詰まったアルボン、失格からの12位挽回も「ダブルパンチ」のF1オランダGP
ザントフォールトで行われたF1第15戦オランダGPの週末はアレックス・アルボン(ウィリアムズ)にとって、返す言葉が直ぐに見つからない複雑なものとなった。
最後尾からの12位フィニッシュという結果だけを見れば、見事な巻き返しのレースと言えるが、フロアの幅が規定値を超えていたために技術規定違反で8番グリッドを失うという不運がなければ、中団トップという最高のリザルトを手にしていた可能性が高い。
「失格を経て当然、全力を尽くしたと思うが、レースについての感想を聞かせてほしい」と求められたアルボンは、「そうだね…」と答えた後、言葉に詰まって6秒ほど沈黙してしまい、「ごめん、ちょっと考えちゃって」と続けた。
「ある意味、昨日の不運な結果を埋め合わせるために頑張るようなレースだった」
「他とは違う戦略を試してみたけど、前にいるクルマにカバーされてしまい、何台かにアンダーカットされてしまった。おまけに、スティントを通して何台ものクルマに前を塞がれて本来のペースを発揮できなかった。レースの大部分はそんな感じだった」
「ちょっと残念だけど、唯一の救いはクルマのペースが良かったことだね。クリーンエアの中では力強いペースを発揮できた。まぁ、連続でそれほど多くのクリーンラップを得られたわけじゃないけど」
「でも次のモンツァに向けては良い兆しだ。あそこは例年、僕らが得意とするコースだし、今年も強さを維持できるか興味深いところだね」
今回は今季初のメジャーアップグレードが施されたFW46での最初のレースだった。一時はハードタイヤでファステストラップを刻むなど印象的なペースを見せた。
「そうだね。良い感じだった。でも、もし(失格前の)8番手からスタートできていれば、今日はかなりのポイントを稼げたと思う」とアルボンは語る。
「でも実際にはその代わりに、ライバルのアルピーヌがその分のポイントを取ってしまった。ダブルパンチだよ」
2024年のF1第15戦オランダGP決勝レースでは、ランド・ノリス(マクラーレン)が圧倒的なポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは8月30日のフリー走行1で幕を開ける。