RBに誓う複雑な面持ちのリカルド…奮闘のオランダ決勝を経て”苛立ち”と”失望”から目を背けず
ダニエル・リカルド(RB)はレースそのものの出来については一定の満足感を示したが、ドライバーとしての自身に対する苛立ちと失望を抱えることとなった前日の予選がレース結果を損ねたという事実から目を背けることはなく、複雑な面持ちで8月25日(日)のF1第15戦オランダGPを振り返った。
角田裕毅がQ2に駒を進めた一方、リカルドは今季4回目のQ1敗退を喫した。日曜のレースではチームメイトの2つ後ろの13番グリッドに着き、オーソドックスな1ストップ戦略を採用して1ポジションアップの12位でフィニッシュした。
ポイント獲得に足るペースがなくガッカリしたのでは?と問われたリカルドは、「全体的な観点からは、、満足かな」と返した。
「昨日は予選が上手くいかず、すぐに好転させるのは難しいと思っていた。心の底では何よりも自分自身に対して苛立ちと失望を感じていた」
「もちろん、クルマ的な面で(チームとして)幾つかやれたことがあったかもしれないけど、最終的には難しいクルマを上手く扱うことが求められるわけで、その点で上手く対処できなかった自分にガッカリしたんだ」
「昨日も言ったけど、Q1で脱落したらそれで終わりだから、今日は厳しいレースになるのは分かってた」
「ポイントは獲得できなかったけど、レース全体の流れやペース、タイムには満足している。必要に応じてプッシュして少しだけペースを発揮できたし、何台か、他のクルマを追い越さなきゃならない場面でも、あまり時間をロスせずに交わすことができた」
「だから、今日の方が満足度は高い。満足できるのはポイントを獲得できた時だけ、というものではないと思う。全体的な視点から俯瞰することが大事で、その点から言えば今日は昨日ほどフラストレーションを感じていない」
「だからマシにはなったわけだけど、レース後にチームに対して、モンツァでは予選でもっと良い結果を出して、日曜のレースをもっと楽に、もっとスムーズにやれるようにするからって伝えた」
アルピーヌは着実に前進しており、ウィリアムズも今季初のメジャーアップグレードで着実にパフォーマンスを底上げした。激戦区のミッドフィールドでは週末毎に勢力図が大きく揺れ動く。一貫性を持ったチームが今季の中団争いで勝利するのは疑いない。
「もちろん。僕らが目指しているのはそういうことだ」とリカルドは語る。
「難しいとは言いたくないけど、今のミッドフィールドが楽じゃないのは確かだ。今日のガスリーが良い例だね。ミッドフィールダーの中でポイントを獲得したのは彼だけだった」
「今年のアルピーヌはあまり目立っていないけど、今のミッドフィールドでは、特定のサーキットでクルマを上手く機能させることができれば大ジャンプできる」
「今日の僕らのマシンバランスはポイントに値するものだったと思うけど、何台かのクルマとドライバーは本当に高いレベルで走っていたから、時にはそういうこともあると受け入れるしかない」
「モンツァでは上手くいくことを期待してる。理論的には特に僕らにとって目立つものがないかもしれないけど、今シーズンは予測がつかないから、そういうことは言わずにモンツァに行って兎に角、全力で走るつもりだ」
2024年のF1第15戦オランダGP決勝レースでは、ランド・ノリス(マクラーレン)が圧倒的なポール・トゥ・ウインで今季2勝目を飾った。
モンツァ・サーキットを舞台とする次戦イタリアGPは8月30日のフリー走行1で幕を開ける。