RB首脳陣「右に出る者はいなかった!」角田裕毅のタイヤ管理を絶賛、”センセーショナル”なレースを総括
全車唯一の1ストップ戦略を成功させ中団最上位となる9位フィニッシュを飾った角田裕毅についてRBのローラン・メキーズ代表は、「右に出る者はいなかった」との表現を以て、その優れたタイヤマネジメントを絶賛した。
予選でのクラッシュを受けメカニックが文字通りゼロからクルマを作り直したことで角田裕毅は無事、ミディアムタイヤを履いて10番グリッドからレースに臨んだ。
オープニングラップでは、よりグリップ力が高いソフトを履いた2台に先行を許したが、ミディアムで29周、ハードで41周を走りきり、フェルナンド・アロンソとランス・ストロールを交わして9位でフィニッシュ。2戦連続、今季7回目の入賞を果たした。
驚きのタイヤ戦略は当初、計画されていたものではなく、レースを通して角田裕毅が見せたタイヤマネジメントによりもたらされたと、車両パフォーマンス部門を率いるギヨーム・デゾトゥーは説明する。
「ユーキに関しては最初のスティントを引っ張ることにした」とデゾトゥーは語る。
「彼の素晴らしいタイヤマネジメントと一貫したラップタイムにより1ストップレースの可能性が出てきたため、この戦略を採用することにした」
「その結果、2台のアストンマーチンを上回る素晴らしい成果を残し、今週末を最高の形で締め括ることができた」
「ユーキは9位でフィニッシュして貴重な2ポイントを持ち帰ってくれた。これは昨日の予選でのクラッシュを経て、徹夜で彼のクルマの修理に尽力してくれたチームの努力に報いる成果だ」
メキーズは角田裕毅のタイヤマネジメントを最上級の表現で評価した。
「ユーキのレースはセンセーショナルだった。1ストップ戦略を敢行したのは我々の1台のみだった。これによりミッドフィールダーのみならず、2台のアストンマーチンを打ち負かすことができた」
「ユーキのタイヤマネジメントの右に出る者はいなかった。彼は最後まで持ちこたえてくれた」
「チームもまた、予選Q3でのクラッシュを経て、時間が限られていたにも関わらず、新しいシャシーを使ってユーキのマシンを再構築するという本当に並外れた仕事をしてくれた」
1週間後にはハンガロリンクとは対照的な高速サーキット、伝統のスパ・フランコルシャンを舞台とするベルギーGPが控える。
メキーズは「今週末の好調を糧に、この高速で流れるようなコースでクルマを最大限に機能させるべく全力を尽くすつもりだ」と付け加えた。
2024年F1第13戦ハンガリーGPでは2番グリッドからスタートしたオスカー・ピアストリ(マクラーレン)が逆転のキャリア初優勝を飾った。
スパ・フランコルシャンを舞台とする次戦ベルギーGPは7月26日のフリー走行1で幕を開ける。