角田裕毅、F1シンガポールでのAT04改良に期待大…リカルド現場復帰の影響は?
スクーデリア・アルファタウリがF1第16戦シンガポールGPでの投入を予定しているアップグレードについて角田裕毅は「かなりの効果を期待しています」と述べ、入賞争いに向けた大きな後押しになるはずだと自信をのぞかせた。
現時点で詳細は不明だが、ファエンツァのチームはマリーナベイ市街地コースに改良型のサイドポッドを含む新たな開発パーツを持ち込んでいる。アルファタウリのピーター・バイエルCEOによるとこれは、今季全勝を誇るレッドブルRB19の空力哲学に沿う「大規模」なものだ。
過去10戦で僅か1ポイントと、AT04はトップ10に食い込むだけの十分な競争力を備えていないが、シンガポールGPの開幕に先立ち角田裕毅は、パドックを驚かせる事ができるかとの質問に対して「そうですね」と答えた。
「ここ2レースで僕らは一貫してポイントに近い位置を争ってきました。パフォーマンスがもう少し向上すれば、コンスタントにトップ10を争えると思っています」
「今回のアップグレードが期待通りに機能すれば、トップ10を懸けて戦えない事は殆どないと思うので、楽観的に考えています」
今週末は過去2戦に引き続き、リアム・ローソンがもう1台のAT04をドライブするが、骨折がまだ完治していないもののダニエル・リカルドも「エンジニアリング目的」で現場に帯同する。
リカルドはその豊富な経験を以て技術的な意見をチームにもたらすだろうが、反面、角田裕毅のフィードバックの意義が低下したり、あるいは方向性がぶれるといった可能性もある。
リカルドの復帰を歓迎するか、それとも自らリードする方が良いと考えているのか?との質問に対して角田裕毅は「自分がやるべき事に集中するだけなので、僕としてはどちらでも構いません。僕がやるべき仕事に変わりはありません」と返した。
「チームとしては少し不安定な状況ですが、それでも各々のドライバーに対応するために本当に良い仕事をしてくれていると思います。それは僕自身にとっても良い事です」
「重要なのは、車体開発のためにチームにフィードバックを与え、自分自身のパフォーマンスをまとめ上げる事で、兎に角やり続ける必要があります」
「どのドライバーも今のところ、チームに貢献してくれていると思います。ダニエルはこれまでの経験をチームに持ち込んでくれていますし、ニックもそうでした。彼のフィードバックは本当に的確で、予想以上に早くクルマを理解することができました」
「ルーキーではありますがリアムも良い仕事をしています。レースでは印象的な走りを見せ、ポイント獲得に近い場所で戦っていますし、今のところ良い感じだと思います」
F1シンガポールGPは日本時間9月15日(金)18時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。