ピアストリか壁か…衝突先の瞬時選択を強いられたリカルド、F1オランダGP骨折事故を振り返る
欠場の原因となったF1オランダGPのFP2でのクラッシュについてダニエル・リカルド(アルファタウリ)は、同胞の後輩オスカー・ピアストリではなく、壁に衝突する方を瞬時に選択したようだ。
リカルドは前方を走行していたマクラーレンMCL60を駆るピアストリの事故に巻き込まれ、ターン3でクラッシュを喫して中手骨を骨折した。スーパーフォーミュラで活躍中の21歳のニュージーランド人ドライバーが代役に任命された。
病院でのレントゲン検査を経てパドックに戻ったリカルドは「ターン3に向かってコーナーにアプローチした後にピアストリがいるのが分かった。彼にぶつかるか、壁に衝突するかのどちらかだった」と振り返った。
「壁にぶつかった際、手を離すだけの十分な時間がなく、ステアリングが僕の手に当たったんだ」
「本当に残念だし悔しいけど、できるだけ早く回復できるように頑張るよ」
「もちろん、すぐにでも戻ってきたいところだけど、同時に適切なやり方で以て、確実に競争力を発揮できる状態で復帰したいと思ってる」
「チームの健闘を祈るとともに、またも計画が変更された事についてチームに申し訳なく思う」
「リアムにとってはチャンスだし、彼とチームが力強い週末を過ごせるよう祈ってる」
クラッシュが起きるまで、リカルドはザントフォールトでのAT04に大きな手応えを感じていた。それだけに不運な欠場は大いに悔やまれる。
「休み明けの初戦という事ですごく楽しみにしていたんだ」とリカルドは語る。
「今日は本当に順調だった。FP2に向けて幾つかクルマに変更を加え、クラッシュする前にハードタイヤで走った数周は良い感触だった」
「あの時点でかなりの競争力を発揮できていたし、気分が良かったんだけど」
初日を5番手タイムで締め括ったチームメイトの角田裕毅は一刻も早い復帰を願い、リカルドにエールを送った。
F1オランダGPのFP2をトップで締め括ったのはランド・ノリス(マクラーレン)。2番手マックス・フェルスタッペン(レッドブル)を1000分の23秒差で退けた。3番手にはアレックス・アルボン(ウィリアムズ)が続く結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間8月26日(土)18時30分から、公式予選は同22時から1時間に渡ってザントフォールト・サーキットで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。